検索窓
今日:16 hit、昨日:26 hit、合計:195,608 hit

_/ymoi ページ22

「そう。……ね、綺麗なお姉さん。暇ならカフェで珈琲でも飲みながら話さない? 近くにいい所があるの、知ってるんだ」
『へ〜、上手いこと言うね? いいよ、付き合ってあげる』
「やった〜、言ってみるもんだね。荷物片方持つよ」
『え、大丈夫………』
「だーめ、女の子に荷物持たせっ放しなの良くないから」
『女の子って歳じゃないけどなぁ…、じゃあお言葉に甘えて』

軽い方を渡そうとしたら、重い方の荷物を手から取られる。驚いていると「どうした?」と何も知らないように声をかけてきて。

……1本取られてしまったなぁ。

彼は口が上手いと思う。場を纏められて、単語の引き出しも多くて、明るい。本人は根暗だが…? と言っていたが、それを含めて見ても優しい才能がある人だと思う。

「…ほんとに随分買ったね?」
『うん、買いすぎちゃった。まぁ暫く雨降るし良いかなぁ、って』
「そか……? あ、そこ曲がった直ぐね。確かテラス席があって、そこが1番日当たり良くて僕は好きなんだよね」

角を曲がると、彼の言ったようにテラス席のあるカフェが見える。

店に入って彼に色々任せていると、どうやらさっき言ったテラス席に誘導してくれたみたいで。
軽く注文を済ませて席に座って落ち着く。

『いいね〜こんな近くにいいカフェあるの初めて知った。穴場だね』
「でしょ? 最初入るの躊躇したけどね…」
『確かに夢追くんは躊躇いそう』
「Aの夢追像はどうなってるの…」

からかいながら注文したものを待つ。
先に珈琲がきてゆっくり飲んでいると、目線を感じて顔を上げる。

『……どうしたの?』
「あぁ、いや。深い意味はなくて…」
『じゃあ意味はあるんだね?』
「あっ…、アタシったら口滑らしちゃった。…いや、甘いもの頼むんだなぁって。意外」

…今のは逆にからかわれたのだろうか、とか思っていると頼んだパンケーキが届く。
思わずそれに目を輝かせると、彼が笑って。頼んだのは私だけだから待たせてしまうのだけれど、まぁ別に向こうが誘ったし良いだろう。

__食べ終わって話も沢山して、お会計、なんて時。

「現在カップル割があるので、そちらで大丈夫ですか?」
『え、』
「はい、それで大丈夫です」
『えっ』

カップル、って言ったか?

確かに傍から見たらそういうのに見えてしまうのかもしれない、でもそんな事なくて…。

カフェを出ても唖然としている私に、彼が話しかけてくる。

「…直ぐ否定しなかったの、そういう事…って受け止めていいの?」

作者の独り言(見なくていいです)→←偶然/ymoi



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (164 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
501人がお気に入り
設定タグ:にじさんじ , 2434 , 短編集
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

もみじ(プロフ) - 助かる!!!!!ありがとうございます! (2021年7月9日 22時) (レス) id: 1bbda88e8d (このIDを非表示/違反報告)
もみじ(プロフ) - はい!お願いします (2021年6月29日 15時) (レス) id: 1bbda88e8d (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - もみじさん» リクエストありがとうございます。確認なのですが、夢主(主人公に当たる子)も仲良くしているakさんに嫉妬をするknmcさん、という解釈でよろしいでしょうか? (2021年6月29日 2時) (レス) id: 48c86d85d1 (このIDを非表示/違反報告)
もみじ(プロフ) - リクエスト失礼します!女の子と仲がいいak君に嫉妬しちゃうmcさんお願いします (2021年6月28日 18時) (レス) id: 1bbda88e8d (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - 悠さん» 分かりました、こちらで考えさせていただきますね。遅くなるかもしれません、申し訳ありません。リクエストありがとうございました。 (2021年6月26日 22時) (レス) id: 48c86d85d1 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ほのか | 作成日時:2021年5月18日 9時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。