_/ymoi ページ22
「そう。……ね、綺麗なお姉さん。暇ならカフェで珈琲でも飲みながら話さない? 近くにいい所があるの、知ってるんだ」
『へ〜、上手いこと言うね? いいよ、付き合ってあげる』
「やった〜、言ってみるもんだね。荷物片方持つよ」
『え、大丈夫………』
「だーめ、女の子に荷物持たせっ放しなの良くないから」
『女の子って歳じゃないけどなぁ…、じゃあお言葉に甘えて』
軽い方を渡そうとしたら、重い方の荷物を手から取られる。驚いていると「どうした?」と何も知らないように声をかけてきて。
……1本取られてしまったなぁ。
彼は口が上手いと思う。場を纏められて、単語の引き出しも多くて、明るい。本人は根暗だが…? と言っていたが、それを含めて見ても優しい才能がある人だと思う。
「…ほんとに随分買ったね?」
『うん、買いすぎちゃった。まぁ暫く雨降るし良いかなぁ、って』
「そか……? あ、そこ曲がった直ぐね。確かテラス席があって、そこが1番日当たり良くて僕は好きなんだよね」
角を曲がると、彼の言ったようにテラス席のあるカフェが見える。
店に入って彼に色々任せていると、どうやらさっき言ったテラス席に誘導してくれたみたいで。
軽く注文を済ませて席に座って落ち着く。
『いいね〜こんな近くにいいカフェあるの初めて知った。穴場だね』
「でしょ? 最初入るの躊躇したけどね…」
『確かに夢追くんは躊躇いそう』
「Aの夢追像はどうなってるの…」
からかいながら注文したものを待つ。
先に珈琲がきてゆっくり飲んでいると、目線を感じて顔を上げる。
『……どうしたの?』
「あぁ、いや。深い意味はなくて…」
『じゃあ意味はあるんだね?』
「あっ…、アタシったら口滑らしちゃった。…いや、甘いもの頼むんだなぁって。意外」
…今のは逆にからかわれたのだろうか、とか思っていると頼んだパンケーキが届く。
思わずそれに目を輝かせると、彼が笑って。頼んだのは私だけだから待たせてしまうのだけれど、まぁ別に向こうが誘ったし良いだろう。
__食べ終わって話も沢山して、お会計、なんて時。
「現在カップル割があるので、そちらで大丈夫ですか?」
『え、』
「はい、それで大丈夫です」
『えっ』
カップル、って言ったか?
確かに傍から見たらそういうのに見えてしまうのかもしれない、でもそんな事なくて…。
カフェを出ても唖然としている私に、彼が話しかけてくる。
「…直ぐ否定しなかったの、そういう事…って受け止めていいの?」
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もみじ(プロフ) - 助かる!!!!!ありがとうございます! (2021年7月9日 22時) (レス) id: 1bbda88e8d (このIDを非表示/違反報告)
もみじ(プロフ) - はい!お願いします (2021年6月29日 15時) (レス) id: 1bbda88e8d (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - もみじさん» リクエストありがとうございます。確認なのですが、夢主(主人公に当たる子)も仲良くしているakさんに嫉妬をするknmcさん、という解釈でよろしいでしょうか? (2021年6月29日 2時) (レス) id: 48c86d85d1 (このIDを非表示/違反報告)
もみじ(プロフ) - リクエスト失礼します!女の子と仲がいいak君に嫉妬しちゃうmcさんお願いします (2021年6月28日 18時) (レス) id: 1bbda88e8d (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - 悠さん» 分かりました、こちらで考えさせていただきますね。遅くなるかもしれません、申し訳ありません。リクエストありがとうございました。 (2021年6月26日 22時) (レス) id: 48c86d85d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ほのか | 作成日時:2021年5月18日 9時