いつもと違う/kgm ページ14
「ハヤトさん、今日遅れるって言ってたわよ」
『そうなの？ 加賀美さんお仕事忙しいのかな…』
自室からリビングに行くと、母親から言われた言葉。
加賀美さんは私の母方の方の親戚で、家の近くに住んでいるご近所さん。
私が本当に小さい頃からの付き合いらしい。
彼は加賀美インダストリアルという玩具会社の代表取締役…社長らしく、毎日が忙しいと思う。
でも、私が小学生の頃から家庭教師の様なことをしてくれている。
学年が上がる事によって勉強は難しくなっていくし、それに伴って高一くらいから加賀美さんがうちに来てくれる頻度は高くなっているし、成績は中の上くらいなものだけれど。
お仕事も忙しいのに、態々ここまで時間を割いてくれるのはどうしてだろうと幾度も問いかけている。けれど「私が好きで教えているので」しか返ってこない。
忙しい時は今日は行けません、と言ってくれても構わないのに、彼が来れなかったことは無い。
今日みたいに、少し遅れてしまう時はあるけれど。
…それに、私も教えに来るのを休まないで欲しいのだ。…この感情が恋と言うことも、知った。
知ったのはいつだろうか。確か高一の終わりぐらいだと。
自分でも、よく分からないのだ。彼の前だとポーカーフェイスを保ててるし、談笑だって出来る。
でも、ふとした時の横顔を、笑った顔を、仕草を見る度に変に胸が高鳴る。
………でも、彼はきっと私の事をそういう目で見ていない。年の差もあるし、私はただの「勉強を教えている近所の子」なのだから。
最近、同じ学校の子に告白されて、ずっと悶々と考えている。諦めた方がいいのだろうか、どうしよう、でも自分の気持ちに嘘はつきたくない。告白されたことは加賀美さんにも言ってしまったし。
そんな風にリビングでぐるぐると考えていると肩を叩かれ遠くから母親の声が聞こえる。
ふっと意識を思考の渦から持ち上げると、視界に入るのは少し眉を下げて、心配そうな顔をしている加賀美さん。
上に上げられた前髪は、少しいつもより新鮮に見えて。
…………前髪を、上に、あげている……？
『……加賀美さん！？』
「あぁ、良かった。ぼーっとしているみたいで…チャイムの音も聞こえてないみたいだったので」
『か、加賀美さん、髪型…』
「あ、これですか？ …まぁまぁ、Aさんの自室に行きましょう。話はそれからです」
……今までスーツだったことはあれどもっとラフだった、と記憶している。
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もみじ(プロフ) - 助かる！！！！！ありがとうございます！ (2021年7月9日 22時) (
レス) id: 1bbda88e8d (このIDを非表示/違反報告)
もみじ(プロフ) - はい！お願いします (2021年6月29日 15時) (レス) id: 1bbda88e8d (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - もみじさん» リクエストありがとうございます。確認なのですが、夢主(主人公に当たる子)も仲良くしているakさんに嫉妬をするknmcさん、という解釈でよろしいでしょうか？ (2021年6月29日 2時) (レス) id: 48c86d85d1 (このIDを非表示/違反報告)
もみじ(プロフ) - リクエスト失礼します！女の子と仲がいいak君に嫉妬しちゃうmcさんお願いします (2021年6月28日 18時) (レス) id: 1bbda88e8d (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - 悠さん» 分かりました、こちらで考えさせていただきますね。遅くなるかもしれません、申し訳ありません。リクエストありがとうございました。 (2021年6月26日 22時) (レス) id: 48c86d85d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほのか | 作成日時：2021年5月18日 9時
