絶対生き抜いてやるもんね〜【名探偵コナン】

file 3 おうちが大好き ページ5

あの後は原作通り

工藤新一が生きていると知られたら周りの人間にも被害が及ぶ、ということで
成り行き正体を知ってしまった(という設定の)私は彼らに口止めされ、とりあえず夜も遅いからと家に帰されたわけだけれど


「普通、こういうのは名前(コードネーム)持ちひとりいればいいでしょうに…なんだって私に声がかかるんです?」

「米花はしょっちゅううろついてるんでしょ
どうせ非番だったんだし、ブツブツ言わずに手伝いなさいよ」

「厳しｨ」


新一くんが江戸川コナンになったすぐ次の日の真夜中
私はジンの指示で昨晩も訪れた工藤邸にまたもお邪魔していた。
…そりゃー昨日とは違って不法侵入でありますので、彼に連絡は取っていませんけども


あ
そもそも私、新一くんの連絡先知らねーや


「じゃあ私はこっちの方から見ていきますねー」

「お願い
今回は住宅街の中だし、1時間程度でひきあげるわよ。私もあとでそっちに行くから」


シェリーとふたり
少数の下っ端を連れて来た目的は言わずもがな、殴打のちAPTX4869を投与したにも関わらず死亡の確認が取れなかった新一くんの調査


有名な高校生探偵工藤新一

その彼が死んだとあればニュースや新聞や大騒ぎのはずだが、それでも彼に関する報道はコースター事件のものだけだったので、組織は疑問を持ったのだ。

シェリーが灰原哀になったあと新一くんに言ってたけど、初回調査がこんなにすぐだったとはねぇ


もちろん彼は今、幼馴染である蘭ちゃんの家、もとい毛利探偵事務所に転がり込んでいるのでここにはいないし、昨日まで普通に住んでいたんだ。多少生活感があるのは仕方ない


「ふむ、なかなか不振な点は見当たりませんねぇ
バスルーム及びキッチンは乾ききっているし、洗濯機も空。電球も部屋も熱を持っていない…とまぁ初回はこんなもんでしょう」


部屋を一通りまわりきったあともっともらしく彼女に報告する
彼女もまったく同じ意見らしい、頷いてすぐそばに控えていた部下に「撤収」と声をかけた。


さっき書斎に行ってみたけど普通に抜かれた眼鏡のレンズ落ちてたし

この時点でまだ彼は組織の重大さに気づいてないんだろうなー。なんて思いつつ、そのへんは私がうまく処理しました。


「それで?あなた最近また支部に寄ってないみたいじゃない。何か理由でもあるの?
ジンがやけに不審がっていたわ」

「…いつも言ってますケド、何となくの気分なんですよねー
お騒がせして申し訳ない」

「まったく。毎度毎度、ジンの機嫌をいたずらに引っ掻き回すのはやめて頂戴」

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