元同期、死刑宣告される。【警察学校組】

死後のカウントダウン8日目 ページ42

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目が覚めた。真っ白の何も無い空間に、カミサマが居た。
何年ぶりだろう。彼の瞳に自分が映るのは。







「駿斗くん、久々だね」






宝物のような名前。彼の前でまたその名を呼べるとは思ってなかった。秋宮くんはどこか驚いたような表情を浮かべて、私に言った。







「随分と早くこちらに来たのですね」






懐かしい声だ。ほんの少し忘れかけていた、私の全てを溶かしてくれるような声だ。




紡がれた言葉に笑い、皮肉っぽく言う。






「駿斗くんの望みを早く叶えたくて」





私が死ぬ事が、駿斗くんの望みであると知って嬉しかった。
彼の望みなら早く叶えたいと思った。自身の命より、彼の欲望が大好きで大切だった。






「本当に、盲目ですね、君は。」






呆れたように笑う顔が好きだ。







「…やだなぁ、盲目だなんて」






ゆるゆるな頬でそんな返しをするのが好きだ。






「僕が、悪人だと言うのに」







自分を自虐する駿斗くんが嫌いだ。







「うそ、善人だと思うよ」







貴方は私の望み、知ってるでしょ？






「でも、僕は君を殺したんですよ」






それが、それが






「叶えてくれて、ありがとう」







私の望みだったのだから。








_____fin.

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