久遠の思い出、久遠の友情【われあお】【CS】

関係ストーリー：隣の人 ページ10

葵中学校特進クラスに在籍している古川久遠は、人見知りであがり症で歴史ヲタクだ
いつもまともに相手の目を見れず、必ずどもってしまい舌を噛んでしまうコミュ障でもある久遠だが、歴史のこととなった瞬間饒舌に話し始める。その姿は正に水を得た魚のようであり、とても生き生きして楽しそうである

そんな久遠が最初に好きになった歴史上の人物の名は石田三成
知的で私利私欲を持たず、どんな時であろうと豊臣家への忠誠心で動き、
「一人が万民のために、万民は一人のために尽くせば、天下の人々は幸福(吉)になれる」という意味を持つ『大一大万大吉』の旗を掲げた三成は、久遠の原点であり頂点なのだ


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(無理無理無理無理え、こったごどってある…いや無ぇ落ぢ着げわ…こぃは都合のい夢さ決まってら…)

気持ちよく晴れたある朝、久遠は大変なパニックに陥っていた。必死に深呼吸をして、「落ち着け」「これは都合のいい夢だ」と何度も自分に言い聞かせる
しかし左隣をちらっと見た瞬間再びパニックに陥り、心臓が全力疾走しているかのように鼓動が速くなった

(落ぢ着げ落ぢ着げ…あああやっぱ無理だあああ…)

(だってお隣…お隣…あの石田三成様であらへられるんだよおおおお)


実は今日席替えを行い、まさかの隣の席が石田三成であったのだ
いくら何度もこれは夢だと洗脳しても、紛れもない事実である
洗脳するのを諦め、もう受け入れることにした久遠


(そ、そもそも話さず授業さ集中すてへばいだげだよね…！わざわざ向ごうがら話すかげでくださるごどなんて天ど地がひっくり返るべどあるわげねす！うん！)

尚、世間ではこれをフラグという
当然そんなことなど知る由もない久遠はそう結論付け、放課後友人と話す話題について考えることにした

そしてそんなフラグが見事に回収されるのに、そこまで時間はかからなかった



「あのさ、ずっとチラチラこっち見てるけど、何か用？」

２→←石田三成

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