安寧 (ページ9)

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続きページ9

「土井！なのか！？」
土井「え、えっと…。」
「私さ！任城だ！任城煉だよ！」
土井「任城…あぁ！思い出した！」
「はは！久しぶりだな、土井！」
乱太郎「え？え！…お知り合い、だったんですかぁ？」

乱太郎と名乗った少年は、私達についてゆけず混乱していた。すると、土井は混乱している乱太郎を見て言う。

土井「あぁ、私と任城は昔、一緒に仕事をしていた時があってね。」
乱太郎「そ、そうだったんですか。」
「あぁ。…っ、あたたたた…！」

勢いよく起き上がったりしたせいか、傷が傷んだ。乱太郎は慌てて、私に寝るようにともう一度言った。私は素直にその指示に従い寝る。

「此処で会うとは思ってもなかったよ。」
土井「それはこっちの台詞だ。」
「しかし、土井が教師になってたなんて知らなかったな。」

見ないうちに少し変わった彼を見てしみじみ思ったことを口にした。

土井「はは。でもまさか、任城だったなんて。筋肉だってあの時より相当ついているじゃないか。お前を抱えていた時、男だと思ったぞ。」
「まぁな、鍛錬だけは欠かしてないからな。」
乱太郎「…あのぉ、話してるとこ申し訳ないんですけど。」
土井「ん？…あぁ、そうだった。行ってきなさい。」
乱太郎「はい！では、よろしくお願いします！」

乱太郎は土井に確認をとった後、満面の笑みで何処かへと駆けて行った。私はそれを見送った。

その後は暫く土井とは他愛もない話を幾つかした。その内に生徒が来た。土井は仕事があるからと言い、来た生徒に何か言ってこの医務室を出て行った。