検索窓
今日:2 hit、昨日:6 hit、合計:71,392 hit

十一言 ページ12

·






その後は太宰さん、というか主に探偵社の事について話を聞いていた。



探偵社はとっても危険な仕事が多いけれど、でも楽しい方が沢山いるみたい。



そして其の社員の殆どが"異能力"の所有者らしい。








『其で、太宰さんは一体どんな異能力をお持ちなんですか?』


「私はそんな目に見えるものではないのだよ。」









微笑する太宰さんは何故か何処か悲しそうで。



何か、つかぬことを云ってしまっただろうか。



少し視線を落とした太宰さんはグラスを煽った。









「……私の異能力は、「人間失格」と云ってね、"異能無効化"の特性を持つのさ。
 だから、君の期待していたような____」


『すごい…』


「_______え?」









思わず溢れたのはその三文字で。



其れを聞いた太宰さんは何故か目を丸くして。



何時ものように笑顔になる訳でもなく、其のまま驚いた顔で私に尋ねてきた。









「…どう、してだい?」


『だって、そもそも"異能力"って殆どの人が持っていない訳じゃないですか。私も勿論持っていません。


 ですが太宰さん、貴方はその"異能力"でさえ消してしまう"異能力"なんですよね。


 それってつまり"異能"を超えた"異能"ということですよね。


 世界にたった一人の存在と考えればそれは物凄いことなんじゃないかって、思いまして。』








世界には約70億もの人がいる。



仮に人類の0.1%が異能力者だと考えれば、七百万人もの異能力者がいることとなる。



その中でさえ1人の存在。



七十億にたった一人という存在。



それは孤独かもしれないが、時に孤独は王となる。

十二言→←十言



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (290 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
605人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

白ちゃん - 面白かったです。 (2022年7月21日 18時) (レス) @page13 id: 0a2f8cc4e7 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 面白かったです^_^ほのぼのしていて、癒されました^_^続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2019年4月8日 21時) (レス) id: 406c27ad01 (このIDを非表示/違反報告)
博識のうさぎ(仮)(プロフ) - 椿さん» ありがとうございます!頑張ります!! (2019年3月29日 20時) (レス) id: 311cf89819 (このIDを非表示/違反報告)
博識のうさぎ(仮)(プロフ) - かんりりさん» ありがとうございます!! (2019年3月29日 20時) (レス) id: 311cf89819 (このIDを非表示/違反報告)
椿 - 更新頑張ってください。楽しみにしてます (2019年3月29日 20時) (レス) id: 2688fc176f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:博識のうさぎ(仮) | 作者ホームページ:   
作成日時:2019年2月20日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。