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一言 ページ2

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笑って何のことですかと誤魔化して逃げようとしたが、其れは叶いそうになかった。



驚きすぎて、内心落ち着いていても脳は正常に働いていなかった。






「驚くのも仕方がないか。私は太宰、太宰治というものでね、すぐ其処の武装探偵社に勤務しているのだよ。」






ぶそう、たんてい、しゃ……。



聞いたことがない訳がなかった。



だって、ヨコハマを守っている人たちって、その人たちなんだから。



でも……にわかには信じがたいことで。



やっと動いた唇は私の疑問を音にした。






『で、でも、……さ、詐欺かも、しれな、いので……、後妻業みたいなことは厭、です。』






死ぬ気はないです。



ここ近日中に。



すると目の前のお兄さんはクスッと微笑して






「嗚呼、ごめんね。そんな怪しい者じゃないさ。でも、先刻(さっき)云った事は決して嘘ではないさ。」






籠を持っていない右手を取られて、甲にお兄さんの唇が着地した。



またまた、驚き。



何なんだろう、この人。



そう思うべき筈なのに、何故か『恥ずかしい』と『まるでお伽噺のお姫様』という歓喜ともとれる感情が混ざってしまっていて。



こんなこと、本当にあるんだ。







「真っ赤な顔も可愛いね。」







その言葉に更に顔が熱くなった。



まだ私、名乗ってもいないのに。



こんな夜のコンビニのお酒コーナーでこんなことして。



そんなの、まるで映画の冒頭のワンシーンではないか。



私に、主演風が向いた。

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白ちゃん - 面白かったです。 (2022年7月21日 18時) (レス) @page13 id: 0a2f8cc4e7 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 面白かったです^_^ほのぼのしていて、癒されました^_^続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2019年4月8日 21時) (レス) id: 406c27ad01 (このIDを非表示/違反報告)
博識のうさぎ(仮)(プロフ) - 椿さん» ありがとうございます!頑張ります!! (2019年3月29日 20時) (レス) id: 311cf89819 (このIDを非表示/違反報告)
博識のうさぎ(仮)(プロフ) - かんりりさん» ありがとうございます!! (2019年3月29日 20時) (レス) id: 311cf89819 (このIDを非表示/違反報告)
椿 - 更新頑張ってください。楽しみにしてます (2019年3月29日 20時) (レス) id: 2688fc176f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:博識のうさぎ(仮) | 作者ホームページ:   
作成日時:2019年2月20日 19時

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