十一話 ページ12
後から運ばれてきたご飯はどれも美味しくて、しかも、竈門くん達と食べるからか、賑やかでもっと美味しく感じた
(久々だなぁ…こうやってご飯を誰かと食べるの)
学校にいる時はお昼とかは友達と食べるけど、朝や夜のご飯を誰かと食べるのは久々だった
私が食べていると横で食べている竈門くんが話しかけてきた
「灯里さんどうかしました?」
「え?いや、こうして誰かとご飯食べるの久々だなぁって思って」
「ずっと1人で食べてたんですか?」
「うん…私の両親事故で亡くしてるから」
「そうだったんですね、なんだか聞いてしまってすみません…」
竈門くんは申し訳なさそうな表情で謝ってきた
「別に竈門くんが悪い訳では無いよ?こんな美味しいご飯を竈門くん達と食べられて寧ろ嬉しいよ!」
(大正時代に来てしまったとはいえ、誰かと美味しいご飯を食べられるなんて思ってもみなかったしね)
私がそう答えると竈門くんはまた優しい表情をした
「灯里ちゃーん!みんなで食べるご飯美味しいよね!今度俺と美味しいご飯を食べに行こうねぇ!」
何故か泣きながら我妻くんは私の手をまた握ってきて言ってきた
なんで泣くんだろう…泣く要素が1つもないのに…
でも美味しいご飯を食べに行こうって誘ってくれたのは素直に嬉しかったので、機会があれば是非と答えておいた
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作者名:カリン | 作成日時:2020年11月22日 22時