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織田信長 ページ1

信長視点

今日もいつも通り窓辺で七輪を取り出し焼き物をする。

前から食べてみたかった秋刀魚を網の上に乗せ、扇子で風を起こす。

十分に焼けてきた頃に、誰かが近づいてきたのが分かった。

『あれ、また焼き物してんだ。今日は何焼いちょんの?』

隣にしゃがみ、綺麗に焼けた秋刀魚を見つつ言うそいつは吉岡A。

信長「秋刀魚だ」

『秋刀魚かぁ!いいな…』

じゅるっと涎を飲むAは多分、秋刀魚が欲しいんだろう。

凄く分かりやすい。

信長「貴様も少しいるか?」

『!!え、いいん?まじ?欲しい!!』

驚いた顔をしながら立ち上がり、その場で跳ねる。

動きが一々大きくて、どうしても愛いと思ってしまう。

ずっと時間が止まってしまえばいいのにと、いつも願う。

熱々の秋刀魚の1切れを渡すと、嬉しそうな顔で食べる。

ずっと前から好きなのに、何も言えない俺は仕方なくヘタレだなと思う。

みやび「Aちゃん!!少しお手をお借りしても宜しいですか?」

『みやびちゃん?いいけどどげえしたんー?』

みやび「荷物を運びたいのですが人手が足りなくて…」

『成程ね!!おっけ任しちょきな!!』

みやび「ありがとうございます!!」

食べかけの秋刀魚を勢いよく口に含み、みやびの元へ小走りで向かうA。

嗚呼ほら、長続きなんてしない。

俺のこの気持ちが普通の恋だなんて気づいてないわけが無い。

本当はAを、誰の目にも触れずに俺だけ見ていて欲しい。

そんなどす黒い欲望が血流に乗って全身を駆け巡る。

いつからこんな酷い感情が生まれただろうか。

此処へ来た時、A対するこんな気持ちは無かった。

『あっ、信長ー!!秋刀魚ありがとうなー!』

信長「嗚呼、」

力いっぱい手を振って、そのままみやびの後を追うように教室から消えていく。

そうか、Aが下の名前で呼ぶようになってくれたからか。

今まで苗字呼びだったAが、信頼の意味を持って下の名前で呼ぶようになってからこの感情が生まれてしまったのか。

何処にも行かないでほしい、ずっと俺の傍にいてほしい。

絶対に言えない黒い感情を押さえ込み、俺は1口秋刀魚を食べた。

ーーーーー
織田信長

タイプ:無害型

自分が異常だって自覚している。
Aを傷つけたくないから黙ってるけど本当は束縛したいと思っている。
暴走もしない安全なタイプのヤンデレ。
ただAの恋愛は聞きたくないし見たくもないから相手を殺害することも。

日下部みやび→



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リッキー - 前田君のお話も読んでみたいです (2022年10月10日 0時) (レス) id: 6dc9b35b8d (このIDを非表示/違反報告)
かりさ - 1コメ!死兎様の作品は、本当に最高です!信長公記の、ヤンデレ作品少ないのでやっと会えて嬉しいです!体調に気をつけて自分のペースで、頑張ってください! (2022年10月9日 7時) (レス) id: 92ec593716 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:死兎 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2022年10月8日 19時

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