みかんがすき

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「じゃまた明日ね〜」




そういってざわくんとりょうくんは帰っていき、私ととしみつだけが取り残された。





「ほんとにいいの？」




「あかねが嫌じゃなければ。」




「じゃ、どうぞ」




「お邪魔します」




一通りの家具はあるが、他は何もない。
としみつがソファに座ったので私は全身濡れたのを洗うためにお風呂を沸かしシャワーを浴びることにした。
溺れかけたのはもう何年ぶりだろうか。
風呂でゆっくり温まって部屋に戻ると、テーブルの上にフルーツと食材数品が載っていて、としみつは近くのソファで眠っていた。
私は買ってきてくれた材料で適当にオムレツを作ると、その香りにつられてとしみつは目を覚ました。




「おはよ。買い物してくれてありがとう。たべる？」





「…ん。」





としみつは頭をぐしゃっとすると、ソファに座り直した。





「いただきます。」




「いただきます。」




私はトーストをかじり、としみつはオムレツをたべた。





「うま！」




「ほんと？ありがと」



美味しそうに食べてくれてすごい嬉しい。
誰かとご飯を食べるのがこんなに楽しいということを私はすっかり忘れていた。
それから私たちは談笑しながら食事を済ませ、としみつはごはんを作ってくれたからとお皿を洗ってくれた。




「お風呂はいる？」




「いいの？ありがとう」



「タオル適当に使って。もともとあったタオルだから古いけど。」



座椅子に座ってぼうっとスマホを見ていると、疲れがどっと押し寄せてくる。
遠くで聞こえるシャワーの水の音も相まって、私は気付くと眠りに落ちていた。

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