検索窓
今日:13 hit、昨日:4 hit、合計:54,964 hit

1 ページ1

大学は卒業できなかった。
4年間で手に入れたのは、酒の飲み方とタバコの吸い方と友人関係。
すべてをリセットしたくなった私は、祖母の住んでいた愛知に行くことにした。
祖母が亡くなってから祖母の家は空き家となっており、そこに住みながら適当に暮らそうと思う。
幸い若いししばらくは適当に遊んで暮らそう。
そんなことを考えながら、私はキャリーバックに荷物を詰め愛知へと旅立った。




「あちぃ…」




駅に降り立つといきなりの暑さに驚く。
金も無駄に使いたくないし、とりあえず祖母宅へ歩きだすも、暑さに苛ついた私は適当な喫煙場所を探した。




「あそこでいっか」




コンビニの前には数人のお兄さんが立ち止まり、周りでたばこを吸ってる灰皿があった。
私はキャリーバックを引きずりながら、片手でポケットをまさぐりタバコの箱を取り出した。
適当なあたりで立ち止まると1本咥えてライターを探す。
しかしライターはいくら探しても出てこなく、どうやらどこかで落としたらしかった。
全くもってツイてない。
私は苛つきながらタバコをしまいコンビニへ向う。




「お姉さん、火貸します?」




振り返ると後ろでキャップのお兄さんがライターを差し出しているのが見えた。




「すいません、ありがとうございます」




私は火をかざすお兄さんに顔を近づけ、一口吸ってまたすみませんとお礼を言った。




「あ、お姉さんのたばこ、俺と一緒だ」




もう一人のカラフルな髪のお兄さんが笑いながら顔の横でタバコの箱を振った。




「ホントっすね」




とりあえずはにかむ。
キャップのお兄さんはなんだか既視感のある顔だ。
するととっくにたばこを吸い終えていたキャップのお兄さんがカラフルなお兄さんに声をかけた。




「てつや、もうそろそろいい時間じゃない?」




「あ、ほんとだ。じゃ、お姉さん、またね」



「どうもー。」




そう言うと二人は会釈する私を尻目に停めてあった高級車に乗り込み、颯爽と去っていった。




「すげー…」



放心する私の手から、長くなった灰が落ちた。

2→


  • 金 運: ★☆☆☆☆
  • 恋愛運: ★★★☆☆
  • 健康運: ★★★★★
  • 全体運: ★★★☆☆

ラッキーアイテム

革ベルト

ラッキーカラー

あずきいろ


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (54 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
125人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ミキ(プロフ) - 雪乃さん» ありがとうございます。ぼちぼちやっていこうと思います。初めてなので拙いところたくさんあると思いますし更新頻度もまちまちかと思いますが、これからもよろしくお願いします。 (2017年8月10日 8時) (レス) id: ec159f3992 (このIDを非表示/違反報告)
雪乃(プロフ) - 初コメ失礼します。としみつさん好きなので、こうして新しく作品が生まれることを嬉しく思います( ´艸`)ミキさんがテンポよく更新してくださるので、毎日この作品を読むことを楽しみに過ごしてます…元気の源です( ´ω` )続き楽しみにしてます!頑張ってください! (2017年8月10日 3時) (レス) id: f85b939213 (このIDを非表示/違反報告)
ミキ(プロフ) - んさん» ありがとうございます。ぼちぼちやっていこうと思います。これからもよろしくお願いします。 (2017年8月7日 13時) (レス) id: ec159f3992 (このIDを非表示/違反報告)
- 頑張ってください! (2017年8月4日 9時) (レス) id: b16c47b63c (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ミキ | 作成日時:2017年7月29日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。