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7時頃、外は暗くなっていた
チラホラと店を占め始めるところが増えてきて
まだ明かりの灯ったSAKAEYAがやけに目立つ
流石にもうひとの群れはいなくなっていて
そ〜っと店の前を通る
店「あれ?Aちゃん?」
あー、見つかっちゃった
ペコリと小さく会釈をして
走ってその場を去る
あー、情けないなぁ
なんて思いながら、どうすることもできない自分が腹立たしい
こっちの方はもうほとんどの店はやってなくて
真夜中と同じでとても暗く私を包み込もうとする
でも、いつもと違う時間なわけで
いつもと違うところもあって
人がいる。
さっきSAKAEYAでKEYTALK似合ったのであろう女性ふたりが
すごく盛り上がってキャーキャー言っている
貴女「あんな美人さん、好きになっちゃうよね」
こんなこと考えるなんて、やっぱりわたし
ほんとにバカみたい。
その人たちとはくるっと反対方向をむいて
またすたすたと歩く
大きめのトレーナーが私のことを包み込み
今は安心感にまとわれる
「もう、帰ろっかな」
そう思って歩き出そうとした時
ぐっと誰かに腕を掴まれて
?「Aちゃん?」
怖い。
それしか頭になかった
でも、その声は確かに聞いたことがあって
それがもしその人なら私の名前をなんで知ってるのか
不思議になって
やっとの思いで振り返る
?「Aちゃんだよね?」
「八木、、、さん?」
そこに居たのは変装ひとつしないで
あざとく私をのぞき込む
八木氏がいた、
八「やっぱりぃ〜!」
なんて言ってニコニコしてる
貴女「なんで、、、私の名前、、、」
八「サコと義勝が教えてくれた」
そうだったんだ。義勝さんと巨匠、
私のこと話してくれたんだね
八「そんなとろんとした目で驚かないで!笑
いつも東京公演の時来てくれてたの知ってるよ!それに、インディーズの頃からずっとありがとね」
八木さんのその言葉に心があったかくなった
ライブの時私のこと気づいてくれてたんだ
八「ちょっとだけ、話さない?」
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作者名:まなか | 作成日時:2017年9月17日 23時