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電車で朝から義勝さんに会えて
学校なんとか頑張れるかも。
義勝さんとの7駅はあっという間で
別れるのが少し寂しかった。
駅を出てから少し都会のこの道を歩いて
高層ビルのビル風に当たりながら
だんだん近づいてくる学校に
肩を落とす。
校門を抜けて土間へと向かう。
靴を履き変えて階段登って
4階まで行ったら、
私の一番嫌いな日光だけで照らされた
この長い廊下をまっすぐ歩く。
F組は一番奥だからどのクラスより
長くあるかなくてはならない。
まだどのクラスも人はいなくて、
そりゃ朝の7時半に学校来る人なんて
この学校にはいないよね。
大体みんな8時くらいに来るからさ。
長い廊下を進み終わって
教室の扉を開く。
それと同時にクーラーのかかった教室の
独特な匂いと共に、冷たい風が私を包む。
廊下側の一番端っこ、一番後ろ。
この席は誰からも目立たなくて好きだ。
でもたまにほかのクラスの子が廊下と教室を挟む
この窓を開けて「○○〜!!」とかいうの
ちょっとやだったり。
荷物を置いてスタスタと窓の方へ向かう。
窓を開けると広々とした校庭。
校庭奥のテニスコートで朝練しているテニス部。
外周ランニングに必死なソフト部。
イケメン風な男子が多いサッカー部。
東京では結構強いと有名なハンド部。
青春を駆け巡る野球部など、
校舎の外は人がたくさんいる。
晴天快晴の空に心地いい朝7時半の風。
心地いいのは確かなのに
やっぱり好きになれなくて、、、
窓をパタンと閉める。
ひとつため息をついて、
目を閉じる。
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作者名:まなか | 作成日時:2017年9月17日 23時