騎馬戦 ページ30
「"騎馬たち"、勝手に"動かないで"くれるかい?」
一緒に組んだクラスメイトの足が硬直した。
急だったため、危うく騎馬が崩れかけた。
…何故か私だけは硬直はしなかった。
「…あれれ?なんか今日調子悪いのかな?やけに指示を無視する屑がいるね?」
屑はそっちだろ。
「ふざけんじゃねェ、どうせズルしてんだろ?」
爆寨くんはヤローを睨み付けた。
「生徒会長の権限をそーゆー風に乱用するのは俺は好きじゃねェ。1人だけチートを使うなんてズルだよなァ?」
そーだそーだと周りからブーイングが出てくる。
「僕が君たちより立場が上なのは当たり前だろ?…立場が下の者は上の者に従うべきさ。」
「最も、"女"なんて男より優れることなんて一生無いのさ。」
ヤローの顔はなんだか寂しそうな表情をしていた。
「かかって来なよ。どーせ僕に勝てない。」
「…チッ!舐めた口だなァ?…水無川ァ!!攻めんぞ!!」
『え、ちょ!?待って待って、他のクラスメイト動かないのにどうするの!?』
「お前1人で騎馬になれ!!」
『…んなアホな!!…無茶振りじゃん!!一応これでも女子なんですけど!!』
言われた通り私1人で騎馬になった。…騎馬というよりももはや肩車だわ。
「…僕のこと舐めてる?」
そらそんなこと言うわ。
下でプルプル震えてる状態の私にうまくバランスを取ろうとする爆寨くんで不恰好な騎馬に出来上がってるんだから。
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作者名:アマミヤ | 作成日時:2023年8月18日 11時