妖－AYAKASHI EP.1 (ページ2)

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始まりと出会いと。ページ2

…－4月。花びらを沢山着けて名一杯桜が咲いた。

ここはM高等学校。偏差値も民度も優秀－…

ではない。…偏差値も民度も至って平凡だ。

瑞保市に住んでる人は近いし難易度も高くないことからここを選ぶ人は多い。

…つまり、マンモス校である。

電車通学する私はあまりの人の多さに人に挟まれ埋もれた。

『…はっ！！息苦しいっ…！』

M高等学校新入生、水無川A。

「…待って？？なんで人こんなに多いの？？？」

隣に焦ってるこの子は小学校からずっと一緒である親友の神﨑羅菜(かんざきらな)。たまたま進路先が同じで近所に住んでいたので一緒に通学しようと約束した初日この様である。

『…やっぱ、M高校だから学生が多いっ…！』

中年のサラリーマン、厚化粧なおば様、おそらく遠足であろう幼稚園児たち。様々な年齢の人達に押されたり押してしまったり…

ぎゅっぎゅっと狭い車内でやっと持てたつり革を必死に離さないよう握りしめる。

「瑞保市は県内でもトップクラスに人口多いからねぇ…。」

親友もなんとかつり革を持ち、はぁー…と息を吐いた。

あまりの人の多さに疲れてもう家に帰りたい。と思ってしまっていた。

足を踏まれ不機嫌なオヤジや幼児の泣き声にやかましそうな顔をする他校の女子高生。たった1kmも満たない付近でいろんな人間性が見える。

『(関わったら厄介そうなのいる～…。)』

M高校の制服を着た結構チャラめな男子高校生がいた。ネクタイの色は学年毎に変わる。今年は緑色だ。恐らく、チャラ男も緑色のネクタイをしているため同学年だろう。(ちなみに２年は青色、３年は赤色だ。)

「ねぇ、Aってば！降りる駅だよ！！」

『えぇ！？やばい、乗り過ごすっ…！』