★器 ページ17
僕達の混乱はしばらく続いた。
ErrorはしばらくFellにされるがままになっていたし、Swapは体のどこから出てるかわからないレベルの涙を流し続けていた。
他のSansたちもAちゃんを取り囲み、涙を流したり、どうしたらいいのかわからずあたふたしたりしていた。
かく言う僕は、今までに味わったことの無い深い悲しみを感じながら、無力な自分に呆れていた。
守護者だなんて言いながら、好きな女の子1人すら守れやしないんだ。
しかもAちゃんは僕たちを救うために命を投げ出したんだ…僕よりもよっぽど守護者の名が相応しい。
それに比べて僕にあるのはこんな筆とインクだけ………ん?
「このインクでAちゃんのソウルを新しく作れないかな!?」
僕の口から出た素っ頓狂な案に、場が固まった。
「おいInk…?正気かお前?何言ってんだ?」
Fellが訝しげな顔をした。
「そんなことしたらAは今までと別人になったりしないの?」
Dreamは涙を拭きながら僕に言った。隣でNightmareもうなづいている。
「ソウルは魔法や生命を司る部分だから、記憶や人格はAちゃんの脳の中にあるはず…理論的には大丈夫!
…それに、何も出来ないで手をこまねいてるよりはマシだと思うんだ。」
僕はそう言って、筆でソウルの形を描いた。
「問題は、中を何で満たすか…」
「Aは、自身のソウルにはSans達かラの愛が詰まっテいたと言ッていた。」
その時口を開いたのはErrorだった。
「思い出セ、お前らがAから教エて貰った愛を。ソしてあの器に込メるんだ。Aを救うにはこレにかけるしカない。」
Errorはそう言うと、手を僕が作ったハートの器に向けた。
「俺は…世界を元に戻しタいなんテ言えた義理ジゃないが、Aにだケは死なれてもラっては困ルんだ…!」
「Error………」
Errorがここまで言うなんて。
その様子にみんなが動き始めた。
「A、死なないで…!」
「もっとやりたいことあるんだー!」
「……死ぬな…A…」
「お前がまだ必要だ、A!」
みんなのAちゃんへの愛が込められていく。
そして――――――
ハートの器は眩い金色に輝くソウルになった。
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ぬん(プロフ) - この作品が自分の初めて見る占ツクの小説でした!!2年前位の事ですけどね,,,この作品に出会えて本当に良かったです!!! (2022年5月22日 22時) (レス) id: 10faccd952 (このIDを非表示/違反報告)
auずきの人 - ヴヴゥ泣き倒れシチャッタヨォォォォ神だーーーーー!!!!こんなァーーハッピーエンドーーーーずるいょよよょよ (2021年6月8日 21時) (レス) id: c54597a49c (このIDを非表示/違反報告)
みかん - うわああああああ!こんな神作作っていただきありがとうございますぅー! (2020年10月31日 20時) (レス) id: cd139ae848 (このIDを非表示/違反報告)
れい - こんなにいい物語を読ませて頂きありがとうございます!応援してます! (2020年7月29日 16時) (レス) id: 1655cf841d (このIDを非表示/違反報告)
木下 - 感動でしかないですううう!!!!これからも頑張ってくださいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!! (2020年5月16日 11時) (レス) id: 1f551fcc34 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ろーるけぃき | 作成日時:2018年1月28日 17時