政略結婚かと思ったら、恋愛結婚でした【梵天】

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しかしそこはにこやかに愛想笑いで返す。

「たい焼き」

「？？？」

へ？？たい焼き？？

あぁ、好きな食べ物のことか、と合点して心の中で何度も頷く。

「あと、どら焼きも好きだ」

「あら、そうですか、餡子を好まれるんですか？」

なんとか話題を広げようと努力する。幸い質問したら返事はしてくれるようだ。良かった。無視されたら私死ぬ。

「あー、うん」

マイキーさん、はそう呟いてジュースを1口飲んだ。

わたしもちまちまと料理を口に運ぶ。

「粒あん派ですか？」

「うん」

なんでじき結婚する相手と餡子の話してるんだろうと遠い目をしながら会話のキャッチボールを続ける。

「そうですか、私はこしあん派です」

絶対いらない情報だろうとわかっていつつもとりあえず私の派閥(？)をお教えする。

そこで、ふっ、とマイキーさんが微笑んだ。

え？かわいい

そう口に出してしまうところを寸前でガードして作り笑いを浮かべ続ける。

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