【d!】許嫁とか古いでしょ【shp】 (ページ11)

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｢じゃあここ、わかる？Aさん｣

｢！･･･わからないです｣

授業中にいきなり当てられて、黒板とノートを代わる代わる見ても答えは見つけられなかった。
何にも身が入らない。

授業後、お昼ご飯を食べるため手を洗いに行く。話し声と笑い声が一緒くたになって耳を通り抜けていく。

｢･･･ちゃん、Aちゃん！｣

｢わっ･･････えっと、チーノくん、だっけ｣

振り向くと笑顔のチーノくんが立っていた。

｢何回も呼んだんですけど、大丈夫です？なんかあったん？｣

｢･･･別になんにもないよ、チーノくんこそどうしたの？｣

｢あ、委員会の伝達。今日放課後会議室にって｣

｢あれ、委員会同じだった？｣

｢いや、俺は頼まれただけやで。･･･せっかくだし、相手いなければ一緒にお昼せん？｣

｢そうしよっか｣

2人で階段を登り、チーノくんの教室に向かった。

｢他教室入るの久しぶりかも｣

｢本当は禁止されてるしな。誰も本気にしてないけど｣

笑いを含みながら言う。

お弁当箱を開くと、卵焼き、冷凍グラタン、昨日の残り物の唐揚げ、ポテトサラダと様々なラインナップ。

｢･･･本題なんやけど、Aちゃんとショッピくんってどういう関係なん？｣

ごくり、と無意識に唾を呑み込んだ。