Re:疲れてしまったあなたへ《赤》

36.友達に避けられているあなたへ ページ24

〆．



「ミドリちゃん」



「あ、A〜」



校則に反しない程度に緩くまいた髪。



明るくて、元気いっぱいだけど女子らしさのある彼女とは



本当につい最近仲良くなった。



同じクラスなんだけど、全員と仲良し！なんてのは無理なことで。



ミドリちゃんとも、多分そこまで仲良くならないかな〜と思っていたから素直に嬉しい。



「ミドリちゃん、放課後一緒に帰らない？」



「あ、ごめんね……今日急ぐんだ〜」



「あ、そうなんだ、」



「ごめんね？」



顔の前でパチンと手を合わせ、申し訳なさそうな表情をするから仕方ないなと納得する。



………でも、最近こういうこと多いかも。



最近って言ったって、仲良くなったばかりだからほんとここ数日の話だけど。



避けられてる……んだと思う。



私と会話をしないようにしてるとか、顔を合わせないようにしてるとか、わかりやすい。



はぁ、と息を吐いて、トイレの個室に入った。



「アオとモモって仲良いよねぇ！」



「確かに！あの二人はニコイチだろうね」



「そういえば、ミドリちゃんとAちゃんも最近よく一緒にいて仲良しなのかなと思ってたんだけどさ」



「んん？」



同じクラスの子たちが来た。



内容が内容なだけに、用を済ませても出ることができず、つい聞き耳を立ててしまった。



「ミドリちゃん、Aちゃんの悪口言ってたよ」



「え、嘘ー！ミドリちゃんがAちゃんの？なんか意外だね」



「なんだっけ、なんか嫌なんだって」



二人の会話を頭の中で何度も繰り返した。



ミドリちゃん、私の悪口言ってたんだ。



理由が、私の何かが嫌だから？私が悪いの？



すごくショックで、トイレから出れたのはそれから数分経った後だった。



「……………………はぁ」



「よ、A！」



「あ、重岡、」



「元気ないやん！？どうしたどうした〜」



テンションMAXの重岡は会話を続けるらしい。



……ちょっと、相談してみようかな。



〆．

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