幽霊彼女とウヌ王子 (ページ5)

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#5 幽霊彼女とウヌ王子ページ5

それから毎日Aちゃんは僕の周りをついてくるようになった

僕がAちゃんと話していても、メンバーはもはやいつものことかと素通りするようになったくらいに

僕の中で彼女は少し特別な存在だと感じていた

「オッパ、今日はどこ行くの？」

EW「今日はサイン会があるんだ」

「そうなんだ！見ててもいい？」

EW「大丈夫だよ」

「わあ～い！！」

これもいつもとあまり変わらない光景で少し微笑ましいと自分でも感じてしまう

サイン会が始まるとAちゃんは会場内をふわふわと浮かんだり

僕の周りを歩き回ったりしている

「ウヌくんのことずっと好きです。これからも応援します！」

EW「ありがとう～」

とファンの子に微笑み返すとAちゃんは急にムスッとした顔をして、僕の背中にくっつく

サイン会の途中なので話しかけるわけにもいかず、そのままでファンの子の対応をしていく

「ウヌくんに会えて嬉しいです！頑張ってくださいね！！」

EW「ありがとう、お互い頑張ろうね」

なんて言いながらハイタッチとかをすると

余計に不満そうな顔をするAちゃん

そして

「ばーか、ばーか、ぶぁーかぁー！！！！！」

と毒を吐く

その姿も声も聞こえていて、見えている僕はAちゃんが気になって仕方なく

サイン会にあまり集中することができなかった

それから、宿舎に着いて

いつものようにAちゃんと話をする

「オッパのあんな嬉しそうな顔初めてみた」

EW「そう？」

「うん、ファンの子ってオッパにとって大きな存在なんだなって思った」

EW「確かに、大きな存在だね、ファンの子がいてこその僕だし」

「じゃあ、私もオッパのファンになる」

EW「え？」

「だから、私もオッパのファンになるって言ってるの！！」