独白 ページ19
「お前は一体何なんだ！？」
『必要の部屋』にほぼ強制的に呼び出された
入った途端怒鳴りつけるように私にそう叫ぶネロ
A「何って...何が？」
「とぼけるな！なぜ俺にひっつく、かまう？！？俺はお前にとって敵以外の何物でもないだろう！」
勢いよく私に呪文を放つ彼
でも今回の光線は緑色じゃなかった
私はプロテゴで守る
A「私、小さいころから『ハリーポッター』の物語が大好きだったの」
「…なんだ、急に。俺は」
A「話を聞きなさい」
杖を振って椅子を出し、杖を取り上げ縛り上げたうえに座らせる
じたばた暴れるし「何する？これをほどけ！！」とわめいている
A「お話聞いてくれるならほどいてあげるわよ？」
「....わかった、聞く。だからほどけ」
本当か〜と思いながらもとりあえずほどく
すると大人しくこっちを睨みながら椅子に足を組んだ
「さっさとしろ」
A「なんで上から目線なの。一応言っとくけど、私のほうが先輩よ？まぁいいけど...
私ね、小さい頃は悪は悪以外の何物でもないと思っていたの
まあ小さい子ならありがちな話よね。
悪は善にはなれないし悪は善の前に必ず敗れる、いわば勧善懲悪は世の心理だと思ってた」
「浅い考えだな」
A「だまらっしゃい」
一言多いよこいつは
A「でもまぁ、年を重ねるとわかるものよね。確かに悪の中には完全な悪も存在する。
でもそれはほんの一握りなんだ。悪にも悪になるほどの何かがあった
悪の裏にはいつだってより濃い悪が存在する。そしてたいていの悪は…
認められたいんだよ、自分の何かを
『愛』されたいんだよ、誰でもいいから、何からでもいいから
欲しいんだよ、自分が存在してもいい証明を
だけど実際は認められないんだ。『愛』されたことはなかったんだ。証明してもらえなかった
だから世間の言う悪になる。そうしたら皆自分のことを見てくれるから
それが世間から嫌われてしまっても
見てほしいんだよ、わかってほしいんだよ。自分はここにいるよ、誰か気づいてよって
私は１７歳にころにそれに気づいた
彼を、トムをヴォルデモートを通して
それを知ると私は彼が完全なる悪だとは思えなかった
何なら申し訳なくさえあったよ
悪にしてしまえば彼は幸せにはなれない。それは決定されたこと
私は彼を不幸せになんてしたくなかった
彼は本当は優しいんだ、笑顔が素敵なんだ、その未来を穢したくないんだ
そして、貴方を見て思うことがあった」
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日向(プロフ) - ネロと仲良くなれることを願う (2022年10月29日 22時) (
レス) id: 8e35b9a1dd (このIDを非表示/違反報告)
朔々PANDA(プロフ) - 読んでてとても楽しくて 暫く熱中して読んでました！全裸待機で応援しながら待ってます！ (2022年10月22日 13時) (レス) @page13 id: 3a7fd92cae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：林檎 | 作成日時：2022年10月8日 14時
