▽ シングルス ページ3
*
「A、もしかして針生先輩とするのか?」
突如、会話に参加していなかった匡が隣で呟いた声に俺は目線を上げる。
そこには、奥のコートで試合を始めようとする2人の姿があった。
針生先輩は1年の先輩の中でレベチに上手い。
さすがにAもボロ負けするんじゃないか。
そう思っていたのに。
Aは針生先輩の打った攻めのシャトルを美しい身のこなしで打ち返す。
それは針生先輩のいる真反対に飛んで…床に落ちた。
「うわあああぁっっっ!」と大きな歓声が響く。
先制点をとったのはAだった。
それからは激しい打ち合いが始まった。
両方1回1回を攻めに懸けているため迫力は抜群で、バド部はもちろん違う部活の奴らも練習の手を止めて2人の打ち合いに見入った。
そして体育館にいる全員の注目の中、長く続いた2人の試合は終止符を打った。
結果は…30対28で針生先輩の勝ちだった。
激しい打ち合いで体力を使いきったのか、ペタンと座り込むAに針生先輩は駆け寄って水を渡す。
Aは息が切れてまともにしゃべれていなかった
「悪りい、無理させ過ぎたか?」
『…いえっ、____楽しかったです』
ニコリと笑うAと針生先輩が握手をして。
また体育館は歓声に包まれた
「あの子、スゲェよな。」
「中3なのに針生相手であの試合とはな」
先輩たちがそう言っているのが聞こえる。
ホントに、Aはすごい。
だからこそ、負けられない!
『雛〜!負けちゃった!』
いつの間にかAがこっちに来ていて、俺たちと一緒にいた雛に抱きつく。
「お疲れA!すごかったじゃん!」
『…そっ?ありがと〜!』
一瞬でコロコロと表情が変わるAは見ていて飽きない。
褒められただけで笑顔になるって意外と単純なのかもしれない。
次の日
Aside
まだ春休みで高校生にはなっていない私たちは、高校の部活に参加するために毎日ここに来ている。
なんとなくいつもの3人とは玄関で会うことが多い。
まあ雛とは一緒に来てるんだけど。
「おはよ、Aに雛。」
「はよー」
朝から会った匡と大喜に、私たちは挨拶を返して雑談を始めた。
26人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
推しが尊い国民☆(プロフ) - アオのハコだぁぁぁ!という気持ちでいっぱいなのと、すっごい甘酸っぱい!!!!青春だー!!!という気持ちでいっぱいです!ハマりました!!!!応援させてください! (1月6日 12時) (レス) @page49 id: af4a079e32 (このIDを非表示/違反報告)
ねいる - たむきちさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しい限りです!頑張ります! (2022年8月23日 11時) (レス) id: 02a126947b (このIDを非表示/違反報告)
たむきち - 初めまして!アオのハコの夢小説が少ないなーと思って見てみたらねいる様の夢小説を見てどっぷりハマってしまいました!これからも頑張ってください💪 (2022年8月15日 10時) (レス) id: f8dacf2831 (このIDを非表示/違反報告)
ねいる - ほんずきさん» コメントありがとうございます!私も読み切りの時から好きで連載が始まったってことで夢小説を作らせていただきました笑 応援ありがとうございます、頑張ります!! (2022年7月24日 12時) (レス) @page9 id: 731a6b3855 (このIDを非表示/違反報告)
ねいる - 水飴さん» コメントありがとうございます!私も水飴さんの作品読ませていただきました!弓道部って違う部活なのに大喜千夏と上手く絡ませてるのすごいですね!私楽しようと無理やり女バド作ったのに……笑 こちらこそ更新楽しみにしてますね! (2022年7月24日 12時) (レス) id: 731a6b3855 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ねいる | 作成日時:2021年9月1日 17時