狐 ページ2
いや、声だけではない足音も。
多分…五人、六人くらいか?
「……行ってみましょう」
「は?!っておい!松陽!」
さっさと声のするほうへ行く松陽を追い掛ける
するとそこには五人の男の死体があった
「うわっ…なんだこれ?!」
どれも狼…?狐…?に噛まれたような跡がある
その内の一人は跡形もなくなりかけている
驚いている俺をおいて先に進む松陽
慌てて死体を踏まないように気をつけながら松陽の方へ近づく
「おい。松陽!あんまり先行くとあぶ…」
危ねェぞ
そう言おうとする前にある物を見て言葉を失った
「きつ…ね?」
そうこちらをじっと見ている白い狐がいたのだ
なんとなく神秘的な狐
「はい。化け物というのはこの子の事でしょうね」
ピクッと化け物という言葉に反応する狐
「大丈夫ですよ。何もしませんから」
松陽がそういう
しかしその子狐の目には怯えしかない
大丈夫大丈夫と繰り返す松陽に心を許し始めたのか
松陽の手と顔を交互に見ながら少しずつ近付いてくる狐
ゆっくりと少しずつ……確実に近付いてくる
だがあと少しで伸ばした松陽の手に触れると言うところで…
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作者名:ヘアリー | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/HAK/
作成日時:2018年9月15日 21時