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俺らがその話を聞いたのは､ほんの数日前。
話があるって集められた俺たちに向けてAはとんでもないことを言ってきた。
A｢もしかしたら､このツアーが最後になるかもしれないから､みんなの力を貸してほしい｣
全員目を点にして､彼女の発した言葉の意味を必死に考えた。
静まり返った楽屋に耐えられなくなったのはAの方だった。
A｢いや…かな…？｣
涙目で首を傾げるAに俺は慌てて近づいた。他のメンバーも後に続く。
壱馬｢最後になるかもしれんってどゆことかちゃんと説明してや｣
A｢私まだステージが怖いの…だからプロデュースの方を本職にするのもありかなって…HIROさんとも少しずつ話してて…｣
恐る恐言葉を発していくAに､彼女の想いに気づいてあげられなかったことを悔しく思った。
隣にいたのに､何も知らなかった。
壱馬｢…っ｣
気づいたら俺は会議室を飛び出していた。
Aやメンバーが引き止めるように声を上げていたけど､そんなの構わずに走った。
普段あまり使われてない非常階段に座り込む。
Aが歌をやめてしまうかもしれない。
Aの歌が聞けなくなってしまうのは､ほぼファンの俺には辛い。
そしてなにより､ずっとAと一緒にいたのに彼女がそこまで悩んでいることに気づいてあげられなかったのが辛い。
頼ってもらえなかったのが悔しい。
｢…壱馬？｣
聞きなれた心地いい声､だけど今1番聞きたくなかった声。
俺は声の方を振り返ることもしなかった。
するとAは黙って俺の隣に座り込んだ。
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KK - 昨日、今日で全て読んでしまいました！ついついハマってしまう物語で凄く続きが気になってしまいました。色々と大変かとは思いますが続きの更新楽しみにしてます。 (2021年2月23日 17時) (
レス) id: 327e744779 (このIDを非表示/違反報告)
ANAPON(プロフ) - 理香さん» 理香様､ありがとうございます！そのお言葉が励みになります！ (2020年12月3日 21時) (レス) id: 764df54ed6 (このIDを非表示/違反報告)
理香(プロフ) - 初めまして！凄く良い話でしたので一気に読んでしまいました。続きが楽しみです。 (2020年12月3日 11時) (レス) id: cc5fb30d6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ANAPON | 作成日時：2020年11月26日 22時
