拾肆 ページ15
腰回りを撫でる手は想像以上に気持ちが悪い。
……ヤバいぞ〜。これは非常にヤバいぞ〜。このままだと私の初めて喪失しかねないぞ〜(させねぇけど)。
そんなことを考えていると、上塚政人は私の耳元に口を寄せ、「部屋に移動しようか」と言ってきた。
その言葉に対してマジで鳥肌が立ったが、私は与えられた仕事を遂行するため席を立った。
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次の瞬間、会場内に銃声らしき音が響き渡り、照明が落ちた。
客達は騒然としている。
「何だ。どうしたんだ！？」
『ッ！！(しまった。視界を奪われた……！)』
私は上塚政人から少し距離を取り、インカムで降谷に連絡を取った。
『降谷っ、聞こえてる！？』
「ああ！ そっちは大丈夫か！？」
『ええ、今のところは。ところでコレは一体……』
「Aが上塚政人を相手している間に不審者を約４名発見した」
『えっ！？』
「俺は１人に付いていたんだが、今ので見失ってしまった。どう仕掛けてくるか分からない。気を付けろ！」
降谷からの忠告を受け、私は集中力を研ぎ澄ませた。
暫らくすると会場に入り込んでくる月明かりによって、段々周囲が見えるようになってきた。
だが、それと同時に私はとんでもないものを目撃してしまった。
何者かが上塚政人に向かって刃物を振りかざそうとしていたのだ。
『(ッ、マズイ！！)上塚さん、逃げて！！』
私は咄嗟に上塚政人を庇うようにして間に割って入った。
何者かが振りかざした刃物は私の腕をかすってしまった。
少し痛みを覚えたが動けないほどではなかったので、上塚政人の無事を確認した後、目の前にいる黒い影と対峙した。
顔は白いお面を被っているため、分からない。
そして、私は先程切り付けられた刃物を見て驚いた。
『(なっ、あれは……蕨手刀！？)何でそんなものを……？！』
蕨手刀とは、古墳時代終末期の６〜８世紀にかけて東北地方を中心に制作された、鉄製刀の一種だ。柄の先端部がワラビの若芽のようなデザインをしている。
『……あなた達の目的は何？ 上塚さんの殺害？』
「……違う」
黒い影の声は、驚くほど低かった。
『……じゃあ、何』
そう聞くと、黒い影は蕨手刀を上塚政人の方に向け言った。
「…………復讐だ」
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推しが尊いマン(プロフ) - 更新マジ感謝です。ありがとうございます (2021年1月14日 15時) (
レス) id: ae253cfa81 (このIDを非表示/違反報告)
推しが尊いマン(プロフ) - 梨色さん» やったああああ！！！ありがとうございます！！！！楽しみに待ってます！！ (2021年1月11日 16時) (レス) id: ae253cfa81 (このIDを非表示/違反報告)
梨色 - まだ読んでくださる方々がいらっしゃることに対し感動しました。少しだけ更新頑張ってみようと思いますので、少々お待ちください。まずはストーリーを思い出します笑 (2021年1月11日 15時) (レス) id: bfcd433b02 (このIDを非表示/違反報告)
推しが尊いマン(プロフ) - そこで終わるのぉ！？更新待ってますー！！！ (2021年1月11日 8時) (レス) id: ae253cfa81 (このIDを非表示/違反報告)
ふる - 34話のは合ってると思います!だって彼らのセリフですもんね?お話面白いです!更新楽しみにしてますね! (2020年2月15日 17時) (レス) id: 91b037fbe2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梨色 | 作成日時：2018年5月5日 20時
