_女帝Ｘ_【TWST】 (ページ4)

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プロローグ２　ユウページ4

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「だれが狸じゃーーーー！！」

「うわっ、ってて、蹴るなって！」

「オレ様は、グリム様なんだゾ！」

その小さな体で蹴られてもなんともない

でも、狸…グリムという物が話して、動いていることに違和感が隠しきれない

普通の動物とはまるで違う
辺りを見渡すと、気付く

背中がゾッとしたように、

「…ひっ」

浮かんでいる、棺、棺、棺

フヨフヨと浮いているそれは、まるでこの世の物とは思えない

それにばかり気を取られているけれど、目の前のグリムも忘れてはいない
ニヤッとした顔で、言ってのける

「まあいい、そこのニンゲン！オレ様にその服を寄越すんだゾ！」

「…は？」

「さもなくば……

丸焼きだ!!」

「……はあああ！？」

ガタンッ

「あっ、待てこら、ニンゲン！！」

誰が待つかよ、という感じに逃げる

自分がもちうる限りの体力を使い、全力疾走だった

丸焼き、丸焼き、丸焼き
無理！！

と、輪唱

さっき実体験をしただけにその熱さと恐怖はよく分かっているつもりだった
身体は勝手に反応し、彼方此方に逃げる

何処かのホール、廊下、教室…

隠れても無駄な事を悟り、何も考えずに、直感のままに逃げた

最後に着いたのは…

バタン!!

「ハァ、ハァ…と、図書室？」

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