年下じゃダメですか？

ゲットと、発見と ページ30

北人サイド


タクシーの中から見送っている俺の方を
申し訳なさそうに何度も振り返って
やっとエントランスに入ったのに
ガラス越しに手を降っていて

ずっと見ていたいくらい可愛かったけど

離れないと家に入らなさそうだから

タクシーを走らせてもらって
しばらくして小さくガッツポーズする


やった！

連絡先どころか、
次の約束もゲットしてしまった！

Aさんの仕事が入ったら
仕方ないし、諦めるけど

先輩に誘ってもらえたとしても
水曜日はなんとしてでも行く！


それにしても今日の自分の行動に驚く

気になる存在ではあったものの
たまたま姿を見つけて
困っているところを見たら
体が動いていた
偶然にも助ける形になったけれど
本当に助けることができてよかった

通りかかっていなかったらと思うと
ゾッとする。
あの野郎に感謝はしないけど
距離が縮まったきっかけにはなったな

笑顔はかわいいけど
お姉さんでかっこいい人
そう思っていた

だけど震える姿はか弱い女の子で
驚くほど小さく思えた

放っておけなくて、側に居てあげたかった

落ち着きを取り戻してからも
お姉さんなんて姿は、
仕事モードじゃないからなのか
全然なくて、色んな姿を知った

俺のおすすめした料理を
美味しいって感動してくれる顔も

なんだかAさんに
可愛いって言われて仕返ししたくなって

Aさんこそ可愛いって言ったら
照れて赤くなる顔が可愛すぎたし

ゴーヤとグレープフルーツの
苦いのが苦手な所さえもきゅんとした


行きつけの焼肉屋さんがあって
一人でも行けちゃうらしく
タン塩が好き
その場所に俺を誘ってくれた



はぁ、早く水曜日ならないかな

デートとかじゃないけど

うん、いやもうデートでしょ！

やばい、仕事がんばれそうっ

土曜日もお仕事です→←余韻

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