第八話 用務員?何故 ページ9
クロウリー「どちらにせよ、聞いたことのない地名ですね・・・私は世界中からやってきた生徒の出身地はすべて把握していますが、そんな地名は聞いたことない」
あれ、サラッと自慢したか今
クロウリー「一度、図書館で調べてみましょう。万が一、ということもあります」
「いやぁー」
ないと思うなぁ
クロウリー「やはりない、ですか。世界地図どころか、有史以来何処にもあなたの出身地の名前は見当たりません」
そこまで来るとなんか悲しい
クロウリー「あなた、本当にそこから来たんですか?嘘をついてるんじゃないでしょうね?」
「あー、じゃあ嘘ついてました。私が来たのは無です。無の空間です。宇宙や星には存在しない異空間です」
クロウリー「それこそ嘘じゃないですか。こうなってくると、あなたが何らかのトラブルで別の惑星、あるいは異世界から召集された可能性が出てきましたね」
「うんまぁその認識で正しいと思うケド」
間違ってるのにあってるって、不思議だ
クロウリー「あなた、ここに来る時に持っていたものなどは?」
「持ってたもの?」
クロウリー「身分証になるような、魔導書免許証とか靴の片方とか・・・見るからに手ぶらですけど」
靴の片方て、灰かぶりじゃあるまいし
ふむ
「持ってたものねぇ・・・うーむ」
そもそも服が謎の制服?になってていつもと違うし
『時の空間』に存在するものを持っていたものとするかどうかと聞かれると、ちょっと不思議な感じだしな
うん
「手ぶらだね」
クロウリー「困りましたねえ。魔法を使えないものを、この学園に置いておくわけにはいかない。しかし、保護者に連絡もつかない無一文の若者を放り出すのは教育者として非常に胸が痛みます。私、優しいので」
一応『創造』で金銀宝石作り出せるし一文無しかどうか聞かれるとやっぱり微妙だけど
クロウリー「そうですねぇ・・・学園内に、今使われていない建物があります。昔寮として使われていた建物なので、掃除すれば寝泊まりぐらいはできるはずです」
「はぁ」
クロウリー「そこであればしばらく宿として貸し出してあげましょう。その間に、あなたが元居た場所に帰れる方法を探すのです。あぁなんて優しいんでしょう私!教育者の鏡ですね!」
「それを教育者というのはどうかと思うが、助かる…のかな?」
まぁ住むとこあれば私も助かる
クロウリー「では善は急げです!寮へ向かいましょう!少し古いですが趣のある建物ですよ」
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