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「Aちゃん……」
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彼と別れたことを知っている真由子さんが、顔をしかめる。
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『すいません。いただきます』
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できるだけ明るくいったはずのその声は、少し震えてしまったかもしれない。
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もうほとんど自由に使いこなすことができるようになったフォークを、そのタルトの端っこに突き立てて、一口、口に運ぶ。
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まだこうしてフォークを握ることができなかったとき、彼が連れて行ってくれたレストランを思い出す。
何度も何度もこぼしてしまう私を、辛抱強く見守ってくれた彼。
あの時、私を甘やかさないでおいてくれたから、私は頑張ってこれたのかもしれない。
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『おいし』
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あの時のままの優しい味。
ほんのちょっと甘酸っぱくて、サクサクしたタルトの
歯ごたえ。
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生きていて、再びこの味を口にすることができたことに、感謝する。
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sumika(プロフ) - ともさん» ともさん、お久しぶりです！彼と別れた今、必死に社会を生きている主人公には強い思い入れがあります。だからこそまた2人がよりを戻してくれたら…とは思っているんですけど…、、続編もよろしくお願いします。 (2019年7月11日 13時) (
レス) id: 61027c692a (このIDを非表示/違反報告)
sumika(プロフ) - ゆきままさん» ゆきままさん、コメントありがとうございます！受け入れなければならない現実が着々と近づいてくるのはつらいものですよね…私もどうすればいいか模索してます(T＿T) (2019年7月11日 13時) (レス) id: 61027c692a (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - sumikaさんお久しぶりです。翔さんとの別れをバネに1人で出来る事が増えた今…来ることなら翔さんと寄りを戻して欲しいって私のワガママですかね？新たに出現した二宮さん。新たな恋が始まる？ちょっと複雑な気持ちです(￣▽￣;) (2019年7月7日 15時) (レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
ゆきまま - いつも楽しみに拝見しております。主人公ちゃんがどうか前を向いて歩んでくれますように。そして修学旅行！私は今年も自宅学習だったのですが、最後という言葉を聞いてほんと悲しくなってしまいました。こういうカウントダウンは辛いですね。 (2019年7月1日 2時) (レス) id: 6749c8d29b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sumika
| 作成日時：2019年6月9日 21時
