84 いつか溶けてしまうのなら ページ10
夢を見ていた気がする
鮮やかな赤髪と、鮮やかな世界で
「私は、生まれてくるべきだったのだろうか」
この青に、この、海になれない青に
溶けていけたら、
なんて
そっと、水槽に触れてみる。
「……ごめんね」
一生、
「許さないでね」
**
帝統side
「山田三郎伝に山田一郎へ伝えた」
理鶯さんがそう言ってあまり似合わない携帯を仕舞う。
「わりい、助かった」
「樋泉、Aといったか」
「……ああ」
まさか妹なんて
そうだった、樋泉ツバサです。よろしくお願いします、有栖川帝統さん
まさか、病気持ちだなんて
「クソ……。ていうかそういえば、理鶯さんなんで街に……」
「……忘れていたな」
理鶯さんの携帯が鳴った。
電話をしている姿はやはり似合わない。
「(……狩りをしてる姿のが似合うな)」
「……ああ、すまない。有栖川と会ってな。ああ。どうやら妹が倒れてしまったらしい。……小官も今知ったところだ。……名前か、樋泉というらしい。樋泉Aだ」
電話の相手は誰だろうか。
俺みてーに定職に就いてない理鶯さんに電話すんのは同じディビジョンの碧棺左馬刻かあのポリ公ーー
「有栖川」
「なんすか?」
「銃兎が樋泉Aを知っているらしい」
「……は? あのポリ公?」
「病院へ向かうそうだ、小官達も向かおう」
85 一二三「一番最初に言って!?」独歩「思わずな……」→←83 一郎「アンタ合歓ちゃんと連絡取れねぇのかよ」左馬刻「気安く合歓の名前呼ぶんじゃねぇ」一郎「まだシスコン治ってねぇのかよ」左馬刻「ブラコン野郎に言われたかねぇ」
45人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鮭ぇ - 最初読んでる時はこんな話だと思わなかったんだが、、。くっっそいい話じゃねえーか、、。完結おめです…ガチ泣きしました!いち。から読みますね!もっかい! (2020年12月13日 13時) (レス) id: b29402340d (このIDを非表示/違反報告)
かっちゃん(プロフ) - 無事、完結おめでとうございます。何気に初コメかも知れません!お話とても面白かったです…!死ネタは少し、地雷な部分もあったのですが、最後まで面白く見させてもらいました…お疲れ様でした! (2020年3月14日 15時) (レス) id: 17dcb00d4a (このIDを非表示/違反報告)
Mad Sick* - いち。から見てます!コメ2〜3回目?名前変えたりよくするのでアレですけど。 (2020年2月29日 4時) (レス) id: e54c8d8ca4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:紫 | 作成日時:2020年2月14日 21時