【ヒプマイ】すきやけん。【波羅夷空却】

5「わ、子猫かわいい!!　里親早く見つかるといいね」空却「けど親と離したくねーからなあ……」「……うちで、育てる……?」空却「それいいな!!」 ページ5

「ん……」


私たちの朝は早い。
一般的な僧侶はどうかわからないが、くうは私と朝食を摂る。
早くに起きて仕事をするくうのために、私は朝食を作るのだ。


くうは朝からよく食べる。
いや、ほんと、なんでそんだけ食べて平均なのってくらい(失礼)

私も食べるのは好きだし、喜んで食べてくれるくうのために早起きする。


今日も台所へ向かい、調理開始。



「A、おはよ」

「くうおはよう。もうすぐできるよ」

「おー。いつもありがとな」



ご飯の前に牛乳を飲みに台所を訪れたくうに頭をくしゃりと撫でられつつ、調理を終える。


しらす入りだし巻きたまご、秋だからさつまいも入り炊き込みご飯、わかめと豆腐のお味噌汁、くうの好きな鮭の塩焼き。今日のお漬物は桜漬け。

お茶を淹れて、座る。


「お、今日は鮭だ。よっしゃ。いただきます!!」

「召し上がれ」



平和に始まる、くうと私の日常。



「そうだ、今日十四と獄に水族館土産渡すけど来るか?」

「え、行きたい。二人元気?」

「通常運転って感じだな。相変わらずだよ」

「はは、会うの久しぶりやけん楽しみ」


早く起きたおかげで、朝から会話を楽しみながら食事ができる。
寺によく来る野良猫が子猫産んだから里親探してるだとか、新人の気合いが足りないだとか話を聞いて、食べ終えて準備も終えたくうを見送った。


お皿を洗って、掃除や洗濯をしていると、くうの数珠を見つけた。


「え、どうしよう……これないときっと困ってるよね……」


よし、届けに行こう!!

6獄「久しぶりだね、元気でしたか?」「はい!　あ、この前焼き肉行ったんです!　元気いっぱいですよ!」獄「ほう、彼氏との自撮りですか」「今の忘れてください!!!」→←4「うー、除光液くさい……」空却「換気換気。あ、帰りに買ったアイス食お」「この匂いの中で!?」

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