終曲プロローグ！ ページ48
学園長室から各々の寮へ帰る道すがら、鏡舎まで僕たちは一緒に帰っていた。
「はぁ〜〜〜〜っ…………。退学免除……。力が抜けた。」
「やれやれだねー。」
デュースとエースがため息をつきながらゆっくり歩くのを他所にグリムは気分よく足を進めていた。
「明日からオレ様もナイトレイブンカレッジの生徒なんだゾ！
オマエたちなんかぶっちぎって学年主席になってやるんだゾ〜〜〜！」
そんなグリムの言葉を聞いてエースが口を挟むがその表情は明るかった。
「ユウと２人で１人の半人前のクセしてよく言うぜ。……まー、良かったんじゃないの？」
「明日からは同級生だな。A、ユウ、グリム。」
「果たして上手くやれるかな…」
不安がるユウを見て、デュースが口を開いた。
「魔法が使えないくせにバケモノを前に腹をくくったお前は、なかなか根性キマッてたぞ。
あの気合があれば、この学校でもナメられないでやっていけるだろ。
隣にいるAのように堂々としていればいいと思うぞ」
「そうだね。もしもの時は僕がお掃除するから安心していいよ。」
「…あのさ、たまに出てくるそのワル語録はどうしちゃったわけ？」
「エッ！？そ、そうか？普通だろ？」
「ま、いいけど。そんなことより早く寮に帰ろーぜ。
せっかく退学免除になったのに初日が遅刻じゃキマらない。」
「そういえば俺たちはハーツラビュル寮所属だがお前たちの寮の名は？」
デュースがそう聞くとグリムがずっと使われていなかった寮に住んでいることを話した。
「さしずめ“オンボロ寮”ってトコだな。」
「えー。オレもそっちの寮が良かったな。
毎日寮で真面目クンの顔見なきゃいけないかと思うと、やんなるわ」
「それはこっちのセリフだ、サボり魔エース。」
「はいはい、退学に半べそかいてた泣き虫デュースくん。んじゃ、また明日ね、A、ユウ」
そういい、彼らは鏡の向こうへと消えた。
「あ、名前…」
「なんだかんだいいコンビなんだゾ。」
「喧嘩する程仲が良いってやつかな。」
僕はユウの肩をそっとたたいてこういった。
「さ、僕たちも寮に戻ろう」
「そうなんだゾ！明日からは雑用係じゃない。ついに…ついに！ナイトレイブンカレッジの生徒として、オレ様たちの輝かしい学園生活が始まるんだゾ〜！」
こうして私たちの異世界生活は幕を開けたのだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 328人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
koto(プロフ) - 主人公めっちゃ好き、ニャル様の性格めっちゃ好き、監督生めっちゃ好き (2021年2月26日 14時) (
レス) id: 1bcbef6402 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - リーチ兄弟に気に入られそう… (2020年6月16日 12時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
久遠(プロフ) - ゆきなさん» コメントありがとうございます！…めっちゃ好きって言われてめっちゃ嬉しいです！ありがとうございます！！ (2020年6月15日 0時) (レス) id: ff7ab8a113 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - めっちゃ好きです！ (2020年6月12日 22時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
久遠(プロフ) - 風見ツクヨさん» コメントありがとうございます〜！最高、なんてそんな…!凄く嬉しいです！ありがとうございます！！！ (2020年5月9日 2時) (レス) id: fda8b91e10 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：久遠 | 作成日時：2020年5月5日 5時
