12 1時間遅れのプレゼント ページ12
「なかなか来ないから、心配してたらなに騒いでんの」
はあ、
とため息を盛大についた
二宮さん。
てことは・・・
「二宮さんの・・・お友達？」
すると、聞こえた
えっ、の声。
「あ、この子、我々のこと知らないのよ。」
すかさず説明するけれど、
聞き逃さなかったよ？
なんか、一気に酔いがさめちゃった。
「あっ、嵐のお方ですか！」
あまりにも知らなさすぎて
やっぱり申し訳なくなってしまう。
「ふはっ、お方って。笑」
あぁ、暗くてよくわかんなかったけど、
確かにかっこいい。
「どうも、櫻井です。んで、こっちの酔っ払いが相葉雅紀ね」
その、櫻井さんって方が
相葉さんって方をよいしょっ、
と支え直す。
なんだっけ、
あの、
VS嵐だっけな？
うん。いたよ。このお二人。
「佐倉 A・・・です・・・すみません。」
さっきまでの威勢はどこへやら、
むしろ、小さくなってしまう。
目の前の酔っ払・・・いや、
相葉さんは
ずっとヘラヘラしてるし。
「なんで、あやまんの。笑」
私の発言にいちいち笑ってくれる櫻井さん。
「翔ちゃんと一文字違いだあ」
相葉さんは相変わらずの笑顔。
1時すぎに外で
何してんだろう。
「ねぇ、さみいんだけど」
たぶん、ここにいる誰もが思っていたことを
口に出してくれたのは
二宮さん。
なんだかんだ
まだ、2月。
まだまだ、風が肌を突き刺す季節
そんな季節の真夜中
とてもとても寒くて・・・
今までの会話だって
みんな、
口から白い息。
「はいはい、中で話そうね〜。Aちゃんもどうぞ〜」
相葉さんを支えていた櫻井さんは
二宮さんとバトンタッチ
「え？今・・・」
二宮さんが相葉さんを
よいしょっと担ぎながら
「だって、どう見ても年下でしょう。だから、Aちゃん。」
そのまま、中へと入ってしまい
外には櫻井さんと2人きり。
「入らないの？」
顔を覗きながらの問いかけに
おめめ、クッリクリだな〜・・・
じゃなくて
「いいんでしょうか・・・？」
少し、怖気づいてると
「ニノがいいって言ってるんだから、いいんじゃね？」
ほら、入って入って
なんて、グイグイ押されて
・・・入ってしまった。
また聞こえた相葉さんへの
二宮さんの呆れ声。
「珍しいよ？ニノがこんなこと言うなんて。笑」
後ろでは櫻井さんが、2人の光景を笑って見ながらこそっと教えてくれた。
なにこの、誕生日プレゼント。
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作者名：希生 | 作成日時：2014年2月11日 18時
