【完結】愛しき実験ハムスター〈２〉【名探偵コナン】

愛してください８９ ページ46

降谷side




それからは早かった。

サリトスが盗んだ組織の極秘情報により、あの方から入りたての下っ端まで一人残さず逮捕。

組織は壊滅へと追い込まれた。



唯一残ったといえば．．．



ベル「Ｈｅｙバーボン！」

降谷「ベルモット．．．本名でお呼びした方がいいですか？」

ベル「貴方に呼ばれるなんて嫌よ、ベルモットでいいわ。」



Aを組織の残党から守るという名目で一時的に解放されている彼女である。



実際に名前の記録がない下っ端の下っ端や、ほんの少し組織に関わった程度の人まで逮捕できたのは彼女の功績だ。

全て逮捕しきったあと、その功績と「まだいるかもよ？」という脅しで解放されたままである。




条件は逃げないことと人を殺めないこと。

この半年間、彼女は不振な行動ひとつせずAたちを見守っている。

蘭さんとはちゃっかり茶飲み友達だ。



サリトスは本来の名を捨て、コウルとして赤井と暮らしているらしい。

幸せそうでなによりだが、お遊びで大人のビデオを送りつけてくるのは勘弁してほしい。

Aが見そうになった時は思わずテレビを壊してしまった。

教育上よくない。

本人はまったくわかっていなかったが．．．



コナン君から新一君へ。

哀ちゃんから志保さんへ。


色々と納得のいく現象がおきた。

なんとなくわかってはいたがな。



『零、ご飯できたよー』

降谷「ん。」



志保さんに貰ったエプロンをひるがえしながら、Aがこちらに来た。

改めてみると、Aの顔立ちがずいぶん大人の雰囲気になった気がする。

知識と常識がまっちしていきたせいだろう、まだ色事には疎いが．．．



降谷「明日、新一君たちとお茶するか？」

『やったぁー！』

降谷｢惚れ直した？好き？｣

『うん！好き！』



抱きついてきたAの腰に腕を回し、さらに抱きよせる。

成長して抱きつかなくなったAだが、テンションが上がるとまだ子供らしい。


そういうところもあいらしいと思うのは、惚れた弱味というやつだな。



降谷「好き？俺は愛してるだが？」

『っ私も、愛してる！』



いうようになったAの顔を掬い上げ、



降谷「真っ赤。」

『だって．．．！』



形のいい唇にキスを落とした。

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