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B2 過去10 ザックside ページ10

(ザック)
「あああああ!!!」


俺は、全てのぞわぞわした感情を吐き出す


ように大声を上げて、老人の家の中を


荒して回った


どうせ、帰ったこないんだから


遠慮することはない


壊せるものは全部壊してやる


俺は懇親の力を込めて歪んだ包丁を


タンスに突きつける


破壊されたタンスの引き出しのなかからは


きらりと光る鋭いナイスが出てきた


ナイフ… あぁ殺したい…


殺したい殺したい殺したい殺したい


誰かを殺したくてたまらない


抑えきれない衝動が身体を支配していく


俺は迷うことなく、そのナイフを手にすると


外へ飛び出そうとしたその瞬間腕を掴まれた


俺はその手が邪魔で何も考えずにナイフで


刺した


(A)
「いっ……」


声がした落ち着いて誰を


刺してしまったか見たらAだった


(A)
「やだ…

ザック置いてかないで」


俺が刺したことなんて気にしないように


あいつは血塗れの手を俺から離さず言った


その声は俺と約束をした日のように


とても静かな声だった


(ザック)
「大丈夫か手…

ごめんな置いてかねぇよ

一緒いこう 手当は後でしてやる」


(A)
「うん 手は大丈夫行こう…」


どうしようもなく血が流れているAの


手を見ると胸が痛かった


それを誤魔化すためにあいつの頭を撫でると


手を握り、老人の家から飛び出した


行くあてなんてない


殺したい


目的はそれだけだった


2人でふらふらと歩いていると向こうの方に


色とりどりのネオンがきらきらと


輝く夜の街が見えてきた


その光に誘われるように俺達は裏路地に入った


すると少し奥まった場所で


ドクロのネックレスをつけたひょろい男が


ミニスカートをはいた巻き髪の女を連れて


楽しそうに笑いながら何かを話していた


(ひょろい男)
「あのジィさん、財布のなかに五百円しか

入ってなかったぜ」


(巻き髪の女)
「うっそ、マジ?」


ひょろい男の手には見覚えのあるステッキが


握られていた


あれは…


間違いなかった あれはいつも老人が


持っていたステッキだった


(ひょろい男)
「マジで殺して損したって感じだわ

ムカついて川に放り投げてやったよ

ハハハハッ」


男は笑い声を上げながら老人のステッキを


真っ二つにへし折った


その時あいつが俺の手を離した

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名無し(プロフ) - っっっ‥‥‥‥【ナナシ ハ セン ノ ダメージ ヲ オッタ】好きです!!!これからも更新頑張ってください!!!😭 (3月26日 17時) (レス) @page46 id: 9f491c41ca (このIDを非表示/違反報告)
さつてんと舞台最高! - 泣きたい,,,皆様が書く殺戮の天使の小説は神すぎて泣いて笑ってハハハハハですよ!もう神✨頑張ってください😭 (6月5日 22時) (レス) @page46 id: 8b47d12e98 (このIDを非表示/違反報告)
RENKA - ザック可愛すぎだろ… (2021年10月12日 0時) (レス) @page46 id: b5b9f86a00 (このIDを非表示/違反報告)
弥生(プロフ) - 更新停止中…だと… (2021年1月1日 1時) (レス) id: e66444f48b (このIDを非表示/違反報告)
餡子 - とてもおもしろかったです続き楽しみにしてます!!!!! (2019年1月20日 20時) (レス) id: bceaa8cd15 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ティアナ | 作成日時:2018年9月8日 0時

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