【殺戮の天使】呪われた体と私を縛る約束 2

B2 守る以外のこと ページ29

(ダニー)
「実は僕、薬をたくさん持っているんだ

その薬で助けてあげようか？

レイチェルの、目をくり抜いて

僕に差し出してくれるか

Aのその青い瞳でもいいよ」


薬やっぱり持ってる


そう分かった瞬間、震えが止まった


手に入れなきゃ目ぐらい安いもの…


ザックの力は弱くなってる今なら抜けられる


静かにザックの側から抜け出すと


ダニーの前に立った


(ザック)
「A、お前何してんだ！」


大丈夫 私が薬を手にいれて


ザックを助けてるから


(A)
「私の目でいいの？

それで薬くれるの」


(ダニー)
「どうせなら瞳がある君とレイチェルと

一緒に生きたいんだけど

でもそう言えば君は治るのか

いいよ 君の瞳くれるなら薬をあげよう」



ダニーは私にそう言って笑った


私が自分の手で目を抉り出そうとしたら


いきなり押されて


壁に弱くはあるが叩きつけられた


(ザック)
「お前にやるもんは何一つねぇよ！！」


ザックがダニーに斬りかかった


それをは軽々と避けると言った


(ダニー)
「あーあー馬鹿なやつ、せっかくAが

君を助けようとしてるのに

僕はもう行くよ

今の僕じゃ君みたいな化け物を

相手にしても力負けしてしまう

君は今ろくに歩けもしないだろだったら

今のうちに行かなきゃ

それに彼女の瞳を守る準備を

しなくちゃいけない」


そう言ってダニーは背の高い身体を


引きずるようにして扉のむこうへと


進んで行った


背中がひりひりする


それに傷口が少し開いた…


私が痛みに耐えていると


フードで顔がよく見えないが


ザックが近づいてきた


(ザック)
「なぁ… どうしたんだよA

お前そんな馬鹿じゃねぇだろ

どう考えたってダニーが薬なんて

渡すわけねぇだろ」


ザックの声は低く怒っていた


喧嘩程度のことじゃないキレてる…


怖くてザックの顔が見れなくて私は下を向いた


(A)
「ザックを助けたくて…」


ザックが手を上げたのが見えて


殴られる…そう思って目をつぶると


殴らることなくてなく撫でられただけだった


ザックは私の前に座り込むと言った


(ザック)
「こっち向け

下なんか向いてるんじゃねぇよ」


顔を上げるとザックの顔が目の前に見えた


(ザック)
「お前はもっと自分を大事にしろ

だから少しぐれぇ俺に守られとけ」


よく理解できなかったけど


自然にうなづいてしまった

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