異世界の彼らとリアルな私の食事情 (ページ35)

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品番34 ページ35

ぼんやりと揺れる意識の中、誰かの声が聞こえる、
あれ、私は何してたんだっけ……

纏まらない思考のままゆっくりと目を開けた、
分かることといえば自分の部屋でないと言うこと、でもって誰かの太ももで寝かされていると言うこと、見上げれば顔はハッキリとはわからないものの、白っぽい肌に少し癖毛っぽい茶色の柔らかそうな髪、こちらは寒いのか上から分厚い羽織を着ている

ぽけー…としながら見つめていればもう一人の男性と目があう

「あ、その子起きてるで？」

「えっ、あ、…おはよ、ございます」

『…っ、…おはよう、ごさい、ます？』

指を指されれば頭上の男性がこちらを向いた、薄い紫色の瞳を此方に向け、じっと見られてしまえば何処か居心地が良くない、のそりと起き上がろうとしたが肩を掴まれ倒された、何事かと思ったが

「あ、頭、打ってるみたいなんで、もう少しゆっくり、しててください…」

どうやら善意のようで、申し訳なくなりながらもこくりと頷き太股を借りることにした、
ふと私にさらに影がかかる、そちらを向けばフードの奥から覗く綺麗な黄緑の瞳が此方を見つめていた、半開きの口からはギザギザとした歯が見え隠れする
と言うか、

『ここ、は、何処ですか？』

そうだ、私はあれに吸い込まれて、それで、…っ、
ズキリ、と鋭い痛みが頭を襲う、どうやら受け身がとれずに盛大に頭をぶつけたらしい、

ポプリ…と自身の頭を優しく撫でるそれが手だと言うことは直ぐに気がついた
紫色の彼が心配そうに此方を見つめる、

『…ぁ、…大丈夫、ですよ？』

「結構、腫れてましたよ、強がらんでええっすから…ぁ、えと…お名前、聞いてもいいですか、俺は、ショッピっていいます、んで此方が、」

「ちす！ゾムやで！」

『ご、ご丁重にありがとうございます…えと、Aって、言います…』

少々固くはなるが仕方ない、

zm「んで、Aさんはさ、なんで此処におるん？」

『ふぁえ？あ、その、渦に…』

syp「渦…？なんの、ことすか、」

嗚呼、こんな話信じてなんて貰えないじゃないか…ぐでりと顔を手で覆い被せていると、ぐいっと手を引っ張られた、
驚いていたがつかんだのはゾムさん、って方で執拗に匂いを嗅がれる、え、臭かった…？

zm「なぁ、Aさん」

『は、はい？』

zm『大先生とロボロって、知っとる？』

その名前は私にも聞き覚えがあり、こくりと頷いた
すると彼の顔はニタリと歪んだ、あ、これ知ってる、悪いこと考えてる時の顔だ、…