異世界の彼らとリアルな私の食事情 (ページ28)

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品番27 ページ28

ゾムside

「…！…うま…」
口から出た言葉は単純明確で。
視線をあげれば皆が止まっていた、何処か死んでいた瞳も今はキラキラと輝きをみせる、俺もその一人やったりする。
ここ最近まともに食べ物を胃にいれる事ができなく、止まってしまってた胃が動き始める、濁っていた視界がパッと明るくなった見たいや、なんて比喩ってみる。

ト「…あかん、めっちゃ、うまい…」
片手で目元を覆い、ぼそりと呟くトントン。
静かな食堂には十分すぎるぐらいに木霊する。
皆、かっこんだりせず、ゆっくりと食べていた、味わうようにゆっくりと…
するとふと、机に液体が落ちたなんやと思ったが止まらない、自身の目元を手の甲で荒く拭うが止まらない。滲む視界の中顔をあげるそうすれば俺以外も飯を食いながらボロボロと涙を流していた、

鬱「旨いよなぁ…異様に旨く感じるよな…」

ロ「ほんまになぁ…何でこんなに旨く感じるんやろうな…」
二人の会話が耳に残る。そうやこの二人が持ってきたんやった、俺はぐるりと体を回し二人を見る

「なぁ、ほんまにこれ何処で貰ったん。量はどうあれ…今のこの状況で親切心で飯おすそわけ、なんてせんやろ。心優しい言うけど、ならその人に俺らも会わせてや」
そう告げれば、どんよりと何処か重たい空気が流れる。これは大先生特有の殺気や、俺らには向けられることはあまりなかったが…

鬱「気にせんで、エエんやない？関わるんは僕らだけでええと思うで？」
薄暗い顔のこいつがロボロと肩を組む

ロ「…せやな、俺らだけでエエわ…飯はちゃんと頼んどいたるから、な？」

…二人してなんなんや…薄気味悪い顔しおって…
少し眉が寄るのが自分でもわかるが、この状態のこいつらが教えてくれそうにもないしな、俺はまた体制を戻し食事を始めた

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明けましておめでとうございます。
そして相変わらずの亀更新申し訳ございません。

ゆっくりですがこれからもよろしくお願いいたします。