異世界の彼らとリアルな私の食事情 (ページ23)

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品番23 ページ23

シャオロンside

暑い、寒い、苦しい、ダルい、頭が痛い、吐きそう…まるで全部の体調不良がのっかかってきたみたいや…

俺が医務室で休んでいたとき、インカムから音が聞こえた、申し訳ないが最近は音も掠れて聞こえ、大きな声じゃないと聞こえなくなっていた。

俺死ぬんかな…なんて不吉なことも頭によぎる…
めっちゃ情けないなぁ俺…
するとガラガラと医務室の扉が開いた。
重たい瞼を少しだけあけて、視線をそちらに向ける。

そこに立っていたのは久々に見る、今の俺にはすこし目に痛い金髪のコネシマやった。

「コネ…シ…マ…ぁ…？」

コ「おお、…シャオさん久しぶりやなぁ元気…はしとらん、わな…？」

「ど…した…ん…？今…ぺ、神…は出でて…おら…ん…で？」

コ「あーちゃうちゃう。俺が怪我したとか…とちゃうから、今の聞こえたか？」
コネシマは自分の右耳についてる水色のインカムをコンコンと軽く叩く。

生憎俺には掠れたノイズにしか聞こえなかった為、頭を振るう。
こう言うときは本当にコネシマの声は助かる。
比較的他の人より声がでかく高いからすごく響く…。

コ「どうもな？ロボロが食いもん見つけてきよったみたいなんや、やから食堂に集まれやて、量はないみたいやからはよう行かな無くなるで？」

「そ…うな…ん？…わざ…わざ言いに…きてた…ら、コネシ…マの…分…なくな、るで…？」

コ「やからやろ、はよいくでシャオさん。…しょ…」

「どう、したん…？どん、な風の吹き…回しやねん…普段やっ…たらありえへん、なぁ…？」
少し何時ものように煽りを交えて話すが、今の俺に何を言われても痛くも痒くもない、といった表情で俺を担ぎ上げる、この少しの振動でも体は鈍く悲鳴をあげる。

「はっ…ふっ…っ！」

コ「…我慢せぇ…今うちで一番衰退してんのお前やろ…ずっと彼処に引きこもってたかて体調なんかよくなるかい…今日は気分転換がわりもついでにしたらええやろ…」

ごもっともだ。
国がこんなになってからもう何月たったのだろう…
みんなで必死こいてどうにかしようとしたはいいが正直俺はどうしようもないと内心感じてしまっていた…。

病は気から、とはよく言ったものだ。
本当にそんなことを考えるようになってからというもの体調は悪くなる一方やった…。

…不人気…やなんて愛称も昔は何だかんだ冗談で笑っていた。
でも今は恐怖の愛称として俺の中ではあった。
…もしかしたら俺が一番に切り捨てられるのではないかと…