異世界の彼らとリアルな私の食事情 (ページ21)

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品番21 ページ21

ロボロside

そのあと俺と大先生は仕事部屋、もとい監視室を後にした。
走りはせずにトコトコと歩いている時、大先生が話しかけてきた。

鬱「なぁロボロぉ」

「ん？なんや」

鬱「今更なんやけどあのタンスにあんなもんがあるってやばない？」

「せやな、摩訶不思議とはよくいったもんやわ。」

鬱「でな？今回僕有能やったくない？僕が貰ったタンスが異世界に繋がっててんで？すごない？」

「大先生が凄いんやなくてそのタンスくれた女性が凄いんや、一体どんな目的でこんなもんをくれたんか…」

鬱「あ～もしなにかあったら使ってくださいみたいにか？でもそんな機能あるやなんて聞かへんかったで？」

「せやなぁ…なんかワケわからんけどその人のお陰でAに会えたんやから感謝やな！」

鬱「せやな、それは同意するわぁ、お！食堂見てえきたな」

「そやな。」

どうせ考えてもわからないことは蓋をしよう。
以前大先生はこのタンスをくれた女性の話を俺にしてくれた。
顔は見えなかったが変わった感じの女性やったって。

でも消えたんやって。
瞬きして直ぐに。
俺も探してみたが全然収穫なしやった。

もしかしたらその女性はこの異変に気づいてたんかもな。
でもどうせ調べてもきっとわからへんなら蓋をする。
それでエエんや。
俺は俺で今できることをしよう。
ゆうてつい最近まで死にかけてたやつがゆうことやないけど…

運命ってものは残酷で、でもたまにに奇跡も舞い込ませてくれる、…俺ならAやった。
Aが俺を助けてくれた。
…今わかるのはそこまででエエわ…今は久々に顔合わせする仲間たちに冗談のひとつでも言ってやろう。
俺は前と何もかわらへんって事を教えたらんと！

大先生が食堂の扉に手をかける。
チラリと中を見ると全員ではないがちらほら集まっている仲間たちが見える。
俺は笑いながら話しかけた。

「何しにそうな顔しとるんや？
もっと元気だしぃな！

いつもならもっと五月蝿いやろ？コネシマ？

それを煽ってもっと喧嘩しとったやんシャオロン？

前よりもっと顔青白くなってるで？何徹目なん？トントン？

食堂来たらお前が一番騒いどったんちゃうか？ゾム？

いっつももっと綺麗に髪の毛整えてるやんか今日ボサボサやでオスマン？

…五人…か、まあ集まったほうやな…改めてこうやって顔会わすん久々やな皆…」

ああ…今まで当たり前やったのに…何でこんな泣きそうになるんやろな…
俺は料理の入ったカバンをもう一度ギュッと抱きしめた。