異世界の彼らとリアルな私の食事情 (ページ3)

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品番3 ページ3

『え…え…え！？』
私が後ろを振り向くと小柄な人が倒れていた。
オレンジ色の服に黒髪で頭にはヘッドフォンの様なものを着けていた。

『え…え！？え！？！？
誰！？…てかこの位置って…クローゼットから出てきた…？え？もしかしてずっといたの…？不審者…！？』

私は慌ててスマホを探す。
するとか細い声が聞こえた。

「だ…だれか…おるん…？」

『ひっ…！』

「すごい…ええ…匂いす…るなぁ…」

『え…えと、サンドイッチのこと…かな？』

「さんどいっち…？…なんや…知らんけど…それ…俺にくれたり…せー…へん？」

『え、私のご飯なんですが…？』

「…あかへん…？…もう３日食べとら、んのや…」

『え！３日…！？そっ…それは大変！あ…一回起こしますよ…？』
そういい私は彼に近づく。
ゆっくりと起こすと目の下は濃い隈ができ、口からは浅く、息が漏れている。
…こんな人初めてみたかも…

私は一旦彼を座らせると、サンドイッチを手に取る。

『食べれ…ます？』

「ん…っ…ぁ…」

『あ、はい。』

吐息混じりに口を開けられた。
入れろってことやな。
私はそっと半分に切った、サンドイッチを彼の口に入れる。

ザクッ。
いい音が聞こえた。一様噛む力はあったようだ。

「っ…！…うっ…まぁ…ｯ」

『え！？あっ…泣かないで…？』

一口、口にしたとたん彼の大きな瞳からポロポロと大粒の涙が零れ落ちる。
私は吃驚して思わず頭を撫でた。
すると気持ちよかったのか、スリスリとすり寄ってきた彼に思わずキュンとしてしまった…。

『まだ…食べるよね？』

「お…ん…」

そのあと口にサンドイッチ入れて咀嚼。
サンドイッチ入れて咀嚼、を繰り返しまさかの四つとも食べてしまった…
あの小柄な体の一体どこに入っているんだ…
てか私のお昼御飯がぁぁ…！

『…満足した？』

「おん…うまかったぁ…久々にこんなに美味しいもん食べたきぃするわぁ…うう…ｯ」

『やっ、やから泣かないで…？こんな即席でごめんね？』

「なにゆうとん！？めちゃめちゃ美味しかったで！こんなん食べたことあらへんかった！」

『え？』

「でもここ何処なん？俺普通に部屋で仕事しとって…そや！転けたんや！最近食べ物の流通が滞ってしもおて…それで食べてなくてよろけたんや！
で…部屋にあった棚にたおれたらここに…」

『はぁ？』
え…どういうこと？？