異世界の彼らとリアルな私の食事情 (ページ16)

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品番16 ページ16

ロ「ふぅ…ご馳走さま！」
鬱「ごちそうさん、」

『はい。お粗末様です。』

沈黙が続くなかそれを打ち破ったのはロボロ君だった。

腕を上にあげ伸びをしたあと、ロボロ君がカバｯ！と私の方に近づく。

ロ「今回も旨かったわ！特に俺あの上に乗ってたの好きやわ！」

『まぁロボロ君は元気だからね。
すこしがっつける方が美味しく感じるんでしょうね？』
私とロボロ君が笑いながら話をする。
すると「なぁ」と声をかけられた。

『なんです？鬱先生？』

鬱「それで？」

『…それでとは？』

鬱「代価は何を求めるん？」

『…はぁ？』

鬱side

「代価は何を求めるん？」

『…はぁ？』

Aちゃんが眉を潜めた。
何なんやこいつはって顔していた。

「なに言うてるん？ここまでしてくれてんから何か代価を求めるんは普通やろ？何や？ゆうてみ？強制労働か？それか他所から金巻あげてこいってか？それとも…」
僕は出来る限りの笑みを彼女に向け席を立つ。

そして彼女の前に立ち、顎にﾋｮｲｯと指を当てる。

ロ「なっ！なにしてんねん！」

ロボロが叫んでいるがお構い無し。

「それとも…僕の事でも買って、夜の相手にでもするかぁ…？」
彼女は動かない、動かないというより、目を離さない。じぃー…と僕の瞳を見ていた。
まるで僕の腹の奥底を見られているような、そんな感じがして、僕は少し目線をそらす。

目線をそらしてすぐの事だった、目の前に座っていた彼女がいきなり立ち上がり僕の胸元のシャツを鷲掴みにしたあと後ろに勢いよく押され、僕は後ろに倒れこんでしまう。

「うぇっ！？」

『なぁ…鬱先生…？』

胸元を掴む彼女はうつむいたまま顔をあげない。
でもわかることがひとつある。
僕のシャツを握る彼女の手が震えてる事、しかしこれは恐怖ではない。

…怒りでだ。