異世界の彼らとリアルな私の食事情 (ページ11)

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品番11 ページ11

『…えっと…鬱先生？』

鬱「なんやぁ…？」

『体調悪いんです…よね？
…どんな風とか聞きたいんですけども…その前に…食欲とかあります？』

鬱「食欲は、あるけ、ど…食うもん…があらへん、のよ…でも…重いのは胃にこ、たえるか、な？」

『なるほど…食欲はあるが、余り重いものはいや、あとはあれですね目の下が少し窪んできています。これは脱水症状の傾向もありそうですね。
なら水ゼリーで胃をならしましょう』

鬱「水…ぜりー？」

『はい。水ゼリーです。まぁ正確にはポカリゼリーですが。』

鬱「…？」

ロ「なっ、なあ！それ俺の分もあったりとかは…？」

『…ロボロ君まだお腹減ってるの…？今さっきかなり食べたじゃない？』

ロ「うっ…Aのご飯が美味しいのが悪いんや！」
そういい地団駄をふむロボロ君。
まぁ個数はあるからいいんだけど…

『そんな料理って感じのものじゃないよ？…でも見た感じ鬱先生は脱水症状もありそうだから水っけが多くて少しでも胃にたまる物がいいなって思ってそれにしただけ、さっきのサンドイッチみたいに食べたーって感じはしないよ？』

ロ「でも俺がいままで食べたことなくて旨いんやろ？
…それに俺としてはAが作ったの食べたい…(ﾎﾞｿﾎﾞｿ」

『ん？
まぁいいよぉ待っててね、今とってくるから。
あ、そうだ。鬱先生、これ脇にはさんで？』

鬱「これ、は…？」

『体温計ですね、熱あったらお薬、飲まないといけないので』

私はピッとスイッチを入れて鬱先生に差し出す。
鬱先生もオズオズとしながらも受け取り服に突っ込んでいた。

『えっと…あ、あったあった。』

私は冷蔵庫に入れておいた四つの小さなコップを見つける。
そのうち二つを手に取り小さなカップとスプーンを一緒に持っていく。

『はいお待たせ。水ゼリーですー』

ロ「なんやこれ…不透明な…」

『そら水といってもポカリだからね』
私が当然そうにいうと二人して

ぽかりって？
と口を合わせていってきた。
…はぁそこからなのか…
なんか…幼稚園の先生になった気分などと考えながら飲料水だよとだけ伝え、水ゼリーの入っているコップを小さなカップに乗っける。

トントンと軽くコップを底を叩くと、トプンと音をたて水ゼリーがカップに落ちる。

あとはコップを引き抜きば…
プルプルと震える水ゼリーの完成！

私は達成感にうちひしがれながら二人の方をチラリとみる。
すると二人の目はキラキラと輝いていた。
…なんか可愛いなぁ…