佰捌 ページ8
無惨side
どれぐらい歩いたのだろうか。
周りを見ても誰も居ない。ピタッと足を止めて、その場にしゃがみこんでしまった。
【可愛いｯ……】
ギリッと歯を鳴らす。
拳に力が入る。
『いらっしゃいませひょー！』
あれはそこらの下衆な世界に堕としていい者ではない。
困った。非常に困った。玉壺に任せたのはもっと可笑しく、変人さを漂わせる為だった。
だが、あんなに可愛らしいものへと…
「……どこまで苦しめるつもりだA」
おかしい。なぜ玉壺×A＝この上なく可愛らしい になるのかが分からない。
あぁ。Aが組み合わされば何でもいけるというわけか。
そうか、半天狗×Aでも私はきっと愛おしいと思えるのだろうな。
では鬼狩り×Aも愛おしいのか？
『無惨さん、貴方を退治します！』
……愛おしい。
「…非常に困った」
＊＊＊
猗窩座side
「えっ、無惨さん無言で行っちゃった…え、怒らせちゃったかな…」
確かにあれは怒らせたかもしれない。
あのお方の目は何か堪えているような、そんな気配がした。
やはり玉壺の接客は大失敗だったようだ。
「接客は私が教えるわ！ねぇ！お兄ちゃん！」
「ああ、そうだなああ、お前が一番接客得意だもんなああ」
「うーん、堕姫は普通の店の接客とはまた違うからね〜」
盛り上がる鬼達をよそに、Aは泣きそうな顔をしていた。
少し近付こうとする前に紫色が目の前を通った。
「……A」
「どうしよう。完璧な接客出来なかったから無惨さん怒らせちゃった……どうしよう……」
ポロッとAから涙が流れて、俺はつい一歩足を踏み出そうとしたが、突如出る圧倒的強者の殺気に足を止める。他の者も話すのをやめて、見つめる。
「…嫌われちゃったよね……どうしよう……追い出されちゃうよね……」
「……心配することは……ない…」
ポロポロと溢れる涙をあの野郎がそっと指先で拭いている。
そうボヤっと考えた瞬間だった。
ベンッ
琵琶の音が聞こえた。
「A」
その声でAの顔が上がる。
「なぜ泣いている？A」
Aは気づいていないが、あのお方はあの野郎を超える殺気を放つ。
相当玉壺接客で怒っているようだ。A、殺されるかもしれない。
「猗窩座、勘違いするな」
「え？……はい」
え？
え？
「あんたって本当に何も分からないのね」
堕姫に言われた。
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丸(プロフ) - へなさん» へな様…！今更だなんて！そんなそんな！素敵すぎるというお優しいお言葉…！拙い文にも関わらずそう言っていただけて本当に胸いっぱいです(*´-`*)長い物語でしたが、最後まで読んでいただきありがとうございました！ (3月25日 1時) (
レス) id: fe9b371b01 (このIDを非表示/違反報告)
へな - 今更ですが素敵すぎました！ (3月24日 8時) (レス) @page50 id: 6adab414b4 (このIDを非表示/違反報告)
丸(プロフ) - ふわるさん» ふわる様、返信が遅くなってしまい申し訳ございません…！！そう言っていただけて光栄です〜！！(；▽；)そんなに褒めていただけてもう心中、喜びパラダイス状態です！！私も素敵な読者さまからコメントしていただけて幸せです〜！！ありがとうございます！！ (8月26日 14時) (レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
ふわる(プロフ) - 面白かったです！泣きました笑！なんでこんな良い作品が思いつくんですか！！！この作品に出会えてよかったです！ (8月24日 1時) (レス) @page50 id: ca3f3ad930 (このIDを非表示/違反報告)
古猫丸(プロフ) - あやめさん» あやめ様！そんなに褒めてくださるなんて…！ありがとうございます〜！！m(_ _)m無惨様をさらに好きになるきっかけを作る事ができて感無量です｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡あやめ様の褒め褒め言葉に私はHPが急激に回復いたしました！！素敵なコメントありがとうございました！！ (2021年2月3日 19時) (レス) id: c92cfbb025 (このIDを非表示/違反報告)
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