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佰拾玖 ページ19

「黒死牟さん…」

黒死牟さんは離してくれる様子は無く、ただただ私を抱きしめている。

「……今日ね、外に行こうと思ってるだけど、黒死牟さん、団子食べる?買って来るから一緒に食べよ?」
「…離したくない」


その時ベンと音がなった。

「やぁ、やぁ!Aちゃ…」

ニコニコしながら童磨さんが現れたが、私を抱きしめている黒死牟さんの姿を見て、固まった。


「えぇ…そーいう事?だから俺、呼ばれたわけ?鳴女」

童磨さんが鳴女さんを見ると静かに頷いた。


「ええっと…黒死牟殿〜?」

私達に近づいて、童磨さんは笑う。


「黒死牟殿〜?」
「黒死牟さん…」
「……なんだ」
「童磨さんが呼んでるよ」


そう言うと、黒死牟さんは童磨さんの方を向いた。

「あ!Aちゃん」
「ん?」

童磨さんを見ればニコリと笑う。

「Aちゃん、団子買ってきて欲しいな〜」
「あ、うん!分かった!」

黒死牟さん? と顔を上げて見つめると、しぶしぶ離してもらえた。

「はい、これお金。よろしくね」
「分かった!」


頷くとベンと音が鳴り、景色が変わった。


「お団子買ってから、お母さん達の所に寄ろうかな…」


とりあえず、団子を買いに行く事にした。



***


童磨side


Aちゃんが居なくなった無限城は殺伐とした雰囲気が漂っている。

急に呼ばれたかと思いきや、黒死牟殿がAちゃんに抱きついていて、あのお方にバレる前に何とかしてくれという鳴女の考えなのだろう。


この前____猗窩座殿が柱を倒した時も、黒死牟殿はあのお方を怒らせて…

【黒死牟…何をしている……】
【Aは私のもの、触れる事は許さない】

懲りたかと思っていたのに。

「ダメだよ黒死牟殿、Aちゃんはあのお方のなんだから」
「……分かっている」
「なら…」
「…諦める事ができたら……もうしている……」

黒死牟殿は珍しく、俺の前で少し切なそうな顔をしていた。

「黒死牟殿」
「…」


黒死牟殿は何も言わず、鳴女を見て、琵琶で飛ばされた。


「難しいな〜俺には到底理解できないよ」

諦める事が出来なくて苦しんでるなら、苦しみの元を殺しちゃえばいいのに。
たとえあのお方のものでも、殺して食べて、思考を読まれても別の事を考えればいいだけ。

「Aちゃんの肉だったら、少し分けてもらいたいな」

そう呟くと、ベンと琵琶が鳴って飛ばされた。

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(プロフ) - へなさん» へな様…!今更だなんて!そんなそんな!素敵すぎるというお優しいお言葉…!拙い文にも関わらずそう言っていただけて本当に胸いっぱいです(*´-`*)長い物語でしたが、最後まで読んでいただきありがとうございました! (3月25日 1時) (レス) id: fe9b371b01 (このIDを非表示/違反報告)
へな - 今更ですが素敵すぎました! (3月24日 8時) (レス) @page50 id: 6adab414b4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ふわるさん» ふわる様、返信が遅くなってしまい申し訳ございません…!!そう言っていただけて光栄です〜!!(;▽;)そんなに褒めていただけてもう心中、喜びパラダイス状態です!!私も素敵な読者さまからコメントしていただけて幸せです〜!!ありがとうございます!! (8月26日 14時) (レス) id: fa76bf1609 (このIDを非表示/違反報告)
ふわる(プロフ) - 面白かったです!泣きました笑!なんでこんな良い作品が思いつくんですか!!!この作品に出会えてよかったです! (8月24日 1時) (レス) @page50 id: ca3f3ad930 (このIDを非表示/違反報告)
古猫丸(プロフ) - あやめさん» あやめ様!そんなに褒めてくださるなんて…!ありがとうございます〜!!m(_ _)m無惨様をさらに好きになるきっかけを作る事ができて感無量です。゚(゚´Д`゚)゚。あやめ様の褒め褒め言葉に私はHPが急激に回復いたしました!!素敵なコメントありがとうございました!! (2021年2月3日 19時) (レス) id: c92cfbb025 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:秋栄 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年5月4日 0時

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