漆拾弐 ページ22
「ボロボロの服を着ていたら……水浴びもしなければ確かに清潔ではありませんね。でも、それはお風呂に入れば綺麗になりますよ。何も問題はありません。」
「…っ。私に石を投げたりは……」
「ふふっ。それは内面が汚い方がする事です。私が見た限り、Aさんは綺麗ですよ。内面も外見も。」
「……綺麗。」
胡蝶さんから言われた内面が綺麗という言葉は私の心に温かい何かを流し込んだ。
「……あらあら…Aさん、顔が真っ赤ですよ。ふふっ。」
***
一週間後
「Aちゃん!」
「A!」
「Aさ〜ん!!」
名前を呼ばれ、私は振り向く。
沢山の隊服を着た方達が手を振る。
「おはようございます!体調はいかがですか。」
「もちろん、完璧さ!Aちゃんは?」
「私もです!」
「何、お前らヘラヘラしてんだよォ!!早く散れェ!!」
「不死川さん。おはようございます。」
傷だらけの方に挨拶をする。
「………はよォ」
不死川さんはそれだけ言って行ってしまった。
これでも進歩した方だ。
最初は3、4日までは無視の連続だった。
でも胡蝶さんの言葉は本当で、ここの人達は皆さんとても優しい方達ばかりだった。
鬼によって妹を無くされた方は私を妹のように可愛がってくれる人、私を姉みたいに慕ってくれる人、面白い話をしてくれる人、おはぎをくれる人…などなど。
「…本……いつ…返せばいいのだろう。」
童磨さんから借りた本…返しに行かなければいかないのに。
もう5日なんてとっくに過ぎている。
「Aさん!」
「あ、炭治郎さん!」
皆で走っている炭治郎さんに会った。
「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!もうAさんだけが俺の女神ですよぉぉぉ!!」
「うっせぇ!!紋逸!!よぉ!カチュタ!」
伊之助さんは元気取り戻したみたいで良かった。
相変わらず名前間違っているけど。
「Aさんは何をしているんですか?」
「あぁ、今薬草摘みしているんですよ。薬草の知識はあったので……山での生活の時に。」
「そうなんですね!」
「おい!炭治郎、何お前だけがAさんと気軽に話してるわけ!?」
「紋逸、早く走るぞ!!」
「紋逸じゃないしぃぃ!?」
「あ、私、そろそろ行かないと!またね。炭治郎さん、善逸さん、伊之助さん!」
私は三人に手を振り、薬草の入った籠を蝶屋敷に置いて、
走り出した。
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秋栄 - 李由華さん» おぉぉぉ!ありがとうございます!!続編は明日の0時ぐらいには出せればなと思っております!!深夜12時ぐらいにここに来ていただけたら、多分続編行けるはずです!!しっかりと期限までに出来るように努めてまいります!コメントありがとうございました! (2020年5月3日 13時) (レス) id: c61d719ffa (このIDを非表示/違反報告)
李由華 - 続編制作頑張ってください! (2020年5月2日 21時) (レス) id: a39b69135d (このIDを非表示/違反報告)
秋栄 - 鬼小夜千夢さん» アニメOPでも、少ししか映らないのにカッコ良さは際立って…もう無惨様は美しくカッコイイですよね!この作品でそう思っていただけたのなら光栄です! (2020年4月30日 15時) (レス) id: c61d719ffa (このIDを非表示/違反報告)
秋栄 - ひろかさん» 鳴女ちゃん本当に可愛いですよねっ(*´▽`*)私も大好きなんです! (2020年4月30日 15時) (レス) id: c61d719ffa (このIDを非表示/違反報告)
鬼小夜千夢 - 無、無惨様!死にそうなぐらいかっこいいし……あぁもう死にそう(//∇//) (2020年4月29日 17時) (レス) id: 998332dba8 (このIDを非表示/違反報告)
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