幽霊少女と友情物語 (ページ16)

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番外編「幻の白い鳥」Part.2 ページ16

～影の森～

狐「今日も良いお日柄ですなあ」
火の玉「木漏れ日が良いですねえ」

……ボテッ！！

狐「イデッ」
火の玉「大丈夫か、狐様」
み「あーごめんなさい！」
二匹「？？」
その二匹が目をやった木の上に、片足の靴が脱げ、半分裸足状態の少女・みなみがいた。
二匹「ぎゃーー！！人間！？」
み「それ、私のなの。拾ってくれない？」
狐「落としたのはそっちじゃないか！」
み「それもそうね…でも、いちいちここから降りるのもめんどくさいし…拾ってくれたら良いもの奢るから、ね」
狐「ぐぐぐ…なら…」
こうして、二匹はみなみに奢ってもらうという条件で、彼女の落としたローファーを届ける(放り投げる)ことにした。しかし、二匹は小さな体なので…
狐「重い…」
火の玉「くっ、ガリガリでひょろひょろなあの女のクセにこんな重いものを…」
狐「くそー！人間…なんて恐ろしいんだ…」
み「ふふっ♪」
その様子を、高い木の上から見物して密かに笑っているみなみがいた。
その時だった。上空を、やや強い風が吹き抜けた。
み「この気配…まさか！！」
みなみは、木から飛び降りた。
二匹「あともう少し………ん！？」
ローファーを受け取らないと共に、約束をすっぽかし半分裸足で走っていくみなみが見えた。
狐「あー！！ひょろひょろ！」
火の玉「まっ待て！約束は果たされていないだろーが！！」
み「ごめん！その話は無かったことにしてー！」
二匹「あ…ああ…(怒)」
狐「あの女ー！許さーーん！！」
火の玉「いずれ倍にして返してやるから覚悟してろよひょろ女！！」
その声が聞こえているのかいないのか、みなみは嬉しそうに半分裸足で走っていった。(←重要だから何回も言う)