幽霊少女と友情物語 (ページ12)

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綾影少女(前編) ページ12

～みなみside～

ミ「『綾影神社』？」
「そう。そこに、私と同類って子がよく行ってるらしいよ」
ミ「へぇ…」
私たちは、『綾影神社』に行くために歩いている。
ミ「それにしても、もう30分は歩いてるよ…まだ着かないの？」
「しょうがないじゃん！私の住んでる地区チャリ通禁止だし」
ミ「…まあ、みなみがチャリ通だったら今頃着いてるよね…」
「…あっあそこ！」
ミ「何？制服の女の子？」
「あの制服が、綾影だよ！」
ミ「へぇ…こんな田舎にしては、都会的な制服ね…」
そう、隣町の綾影市は、自然豊かな田舎町。目の前には、長い石の階段があった。木の立て札には『←綾影神社』と書かれている。

ミ「それにしても、長い階段…」
「そうね、その子は毎日ここを歩いているみたいだし…すごいよね」
階段を登り終えた先に、わりと大きめの社が建っている。彼女はまだ来ていないらしい。
ミ「しばらく暇になるね…」
「大丈夫！こんな時の為に毎日持ち歩いてるものがあるから！」
私は、鞄の中から妹のかなみが好きだという少女漫画『暗黒戦士R』を取り出した。
「これ、授業中にも読んでるの！教科書読むふりして！」
ミ「ハァ…」
ミレイは、呆れた様にため息をついた。そして、気付けば私は眠っていた。本を顔の上に乗せたまま…