容態 ページ5
Aが目を覚ましてから二週間が経った。特
に大きな様態変化もなかったが一つ大きな問題
が‥
河合 (だから、まだ点滴はとれないの。それ
にA全然ご飯食べてないから栄養が
足りないからつけてなきゃダメなの。取
りたかったらきちんとご飯食べなさい！)
そう。なぜかAは点滴を外したがる。外し
たい気持ちはわかるんだけど、そしたらご飯を
きちんと食べればとれるよ？って言ってるに(名
前)の場合は全然食べない。普通なら無理にでも
食べるはずなんだけどなぁ。担当医の河合は毎
日同じ事をAに言い聞かせてる。
河合 (なんでご飯食べないの？美味しくな
い？)
A 『別に私が食べたくないって言ってる
んだからほっといてよ！』
そう言ってまた点滴を抜こうとする。
河合 (だから抜いたらダメなの！)
暴れるAを押さえつければ抵抗するものの
15歳の少女と男じゃあ勝ち目がない。
A 『別にいいって言ってる‥ﾊｯﾊﾂﾋｭｯ』
河合 (おいA、大丈夫か？しっかりしろ)
最近よく過呼吸を起こす。興奮して物をしゃべ
ると当たり前だか症状がでる。でも何にもない
時、つまり突然、発作が起きる。この原因をつ
かまないと退院することはまず不可能。なのに
Aは検査を断固拒否。それどころが、反抗
する時に声は出すものの、それ以外は全く話し
てくれない。呼吸を落ち着かせるとAはス
ヤスヤ夢の中に行ってしまう。
河合 (俺らにもっと頼れよなぁ)
その言葉な言葉さえもAには届いてないの
だろう。聞こえているはずのないAの頭を
優しくなぜた。
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作者名：弥勒 | 作成日時：2020年5月7日 23時
